ASD次男のIQが85から113に|5年間の積み重ねが子どもを変えた話

ASD次男の記録

📌 この記事でわかること

  • ASD(IQ85)だった次男が小5でIQ113になった経緯
  • 「IQは変わる」と聞いたときに支援センターの先生が教えてくれたこと
  • 5年間で積み重ねた家庭学習・日常のかかわり方

※本記事にはPRが含まれます

「知能検査でIQが低いと言われた…」「支援級に入れたけど、この先どうなるんだろう」
そんな不安を抱えているお母さんに、ぜひ読んでもらいたい記事です。

私の次男は、年中のときに自閉スペクトラム症(ASD)と診断されました。当時の知能検査ではIQ85という結果。小学3年生から支援級に入って、薬も飲んで、それでも「本当にこの子、大丈夫かな」という不安が、長い間ずっとありました。

でも——小5の知能検査でIQが113になりました。約5年で29ポイント上昇したんです。

「特別なことをしたわけじゃない。でも、毎日少しずつ積み重ねてきたことが子どもの力になった」と、今はそう感じています。


🟠 年中での診断——多動と不眠、逃げ出す日々

次男が年中のとき、保育園相談をきっかけに——正確には、長男の通院に同行したことがきっかけで——発達支援センターを受診しました。そこで出た診断が「自閉スペクトラム症(ASD)」でした。

当時の次男は、多動がとても強い子でした。玄関の鍵を自分で開けて外へ飛び出す。一瞬目を離したら姿が見えない。行方不明になりかけたことは一度や二度ではありません。

夜はなかなか寝つけず、夜中に何度も目が覚める。親子ともに身体も心も休まらない日々が続きました。長男(ADHD)を育てた経験がある私でも、次男の育てにくさは別物でした。コミュニケーションの取り方が全く違う。声をかけても届かない感覚。


🟠 小学校入学後も続く困りごと

小学校に入学しても、困りごとは続きました。先生の指示が入らない、授業への集中が続かない、周囲との関わりが難しい。知能検査ではIQ85という結果でした。「境界域」と呼ばれるラインで、その時は通常学級に入ることになりました。(その後色々あって3年生で支援級に移ることになるのですが…)

空気が読めない、相手の表情がわからない、会話が噛み合わない——。学校から帰ってきた次男が何をしたのか、何があったのかを話してくれない。聞いても「わからない」「忘れた」の繰り返しで、親としても途方に暮れる日もありました。

ただ長男を育てた経験から「小3までになんとか土台をつくれれば、勉強の遅れは取り戻せる」という感覚はありました。だから焦りすぎず、でも諦めずに続けようと自分に言い聞かせていました。


🟠 支援級・服薬・家庭での取り組み

入学後、医師の判断で服薬も開始しました。薬の効果には個人差がありますが、次男の場合は多動が少し落ち着き、授業に参加できる時間が増えていきました。

家庭では、日々の生活を少しずつ整えることを意識していました。

  • 夜は一緒に過ごして気持ちを落ち着ける(寝る前の動画はなるべく控える)
  • 夕食後に親子で少し会話をする時間を作る
  • 学校や放課後デイでの出来事を「ひとつだけ話す」習慣をつける
  • 算数は親が教える(視覚的な理解を助ける工夫をしながら)

言葉の整理が苦手な次男に「伝える」練習を、生活の中でゆるやかに取り入れていきました。目に見えて効果が出るわけじゃない。でも、やめなかった。それだけのことです。


🟦 「IQって変わるの?」支援センターの先生に聞いてみた

小5の3月、中学進学前の知能検査でIQが113という結果が出ました。小1のときのIQ85から、約5年で29ポイントの上昇です。

支援センターの先生に「IQって変わるものなんですか?」と尋ねると、こんな答えが返ってきました。

その子に合った良い生活を送ってきたら、一部変化する項目があるんです。

5つの評価項目のうち3つが大きく伸びていたそうです。ただ毎日次男と向き合っている私には「知能が上がった」という実感はありませんでした。特別なことをしたわけじゃない。でも、積み重ねが子どもの力になっていた。

⭐️ここが大事! ASDの子のIQについて知っておいてほしいこと:

  • IQは固定値ではない:その子の状態・環境・積み重ねによって変化することがある
  • 「生活の質」が土台になる:睡眠・食事・安心できる環境が整うと、能力が発揮されやすくなる
  • 数値より「できることが増えること」:IQの数字だけでなく、日常生活での変化に目を向けることが大切
  • 早期からの積み重ねが大きい:小学校低学年の間に土台をつくることが、後の学習力に影響する

🟩 IQが上がった理由を振り返って気づいたこと

①「わかった」体験を毎日少しずつ積んだ

次男の勉強は、常に「今の次男が余裕を持ってできるレベル」から始めました。難しすぎる問題は最初から除外。「これはできる」という体験を毎日繰り返すことで、学ぶことへの拒否感が少しずつ薄れていきました。IQを上げようとしたわけではなく、「学ぶことが怖くない」という状態を作ることだけを考えていたのです。

②「言語」を日常の中で丁寧に育てた

ASDの次男は言葉の理解・表現が独特でした。日常会話の中で「これはどういう意味?」「なんでそう思った?」を繰り返し問いかけ、言語で考える力を意識的に育てました。言葉と意味のつながりを日常の中で積み上げていきました。

③「好きなこと」を通じて「考える力」を育てた

次男は生き物・宇宙・実験への興味が深い子でした。その「好き」を否定せず、図鑑・動画・科学館など、好きを深める環境をできる限り整えました。好きなことを深く調べ、論理的に説明しようとする経験が、思考力の土台になっていったと感じています。


🟩 IQ85→113、5年間の「具体的な1日の過ごし方」

「毎日少しずつ積み重ねた」と書いたが、具体的に何をしていたのかを整理する。

【朝のルーティン】
起床時間は毎日統一する。発達障害の子は生活リズムが崩れると情緒が不安定になりやすい。「何時に起きるか」を固定するだけで、朝の荒れ方がずいぶん変わった。朝食は必ず食べさせる。食べない日は学校での集中が目に見えて落ちた。

【放課後〜夕方】
帰宅後すぐに勉強させない。30分は「何もしない時間」として確保した。学校で頑張ってきた分、脳と体が疲れている。その状態で宿題をやらせると反発が強くなる。休憩してから夕食前に取り組む方が、短い時間でも集中できた。宿題は「1問だけ一緒にやる」スタイルで始める。全部やらせようとしない。

【夕食後の会話】
「今日ひとつだけ話す」習慣を続けた。内容は何でもいい。「給食何だった?」でも「体育で何した?」でも。最初は「わからない」「忘れた」しか返ってこなかった。でも毎日続けることで、少しずつ言葉になるようになった。この「言語化する練習」が、知能検査の言語理解指標の伸びに直結していたと今は思う。

【就寝前のルーティン】
寝る30分前からタブレット・動画はなし。次男は感覚過敏があり、寝つきが悪い子だったので、就寝前の刺激を減らすことを意識した。その日あったことを少し話す時間を作り、気持ちが落ち着いた状態で眠れるよう整えた。

【就寝時間】
次男は不眠があり、21時にベッドに入ってもなかなか寝つけない日が続いた。就寝前の刺激を減らす・部屋を暗くする・気持ちを落ち着ける声かけをするなど、寝やすい環境を整えることは意識したが、すんなり眠れる子ではなかった。それでも「ベッドに入る時間を固定する」ことは続けた。完璧な睡眠ではなくても、リズムを崩さないことが大切だと今は思っている。

【学校との連携】
担任の先生・支援コーディネーター・放課後デイの担当者と定期的に情報共有した。「何ができるようになったか」を先生と共有して、学校でも褒めてもらえる場面を意図的に作った。家と学校が同じ方向を向くことで、次男は「ちゃんと見てもらっている」という安心感を持てたと思う。

【話をよく聞く】
次男が話し始めたとき、途中でさえぎらない。何を言いたいかわからなくても最後まで聞く。「聞いてもらえる」という体験が積み重なると、言葉を使って伝えようとする力が少しずつ育っていった。

【先回りの成功体験】
学校のカリキュラムよりひと足早く、漢字検定・九九・タイピングに取り組ませた。難しすぎず、少し練習すれば合格できるレベルを選ぶ。合格したとき次男は本当に嬉しそうだった。「自分はできる」という感覚が、その後の学習意欲の土台になっていったと思っている。

⭐ 特別な学習法ではない。生活を整え、学校と連携し、先回りの成功体験で自信をつけた。5年間続けたことはそれだけだ。

🟡 家庭学習で「続いた」もの、「続かなかった」もの

5年間の積み重ねの中で、いろんな学習方法を試してきました。続かなかったものの方が多いです。

  • 続かなかったもの:市販のドリル(途中で嫌がる)、親が管理する学習スケジュール(反発する)、塾(人が多くて疲弊する)
  • 続いたもの:学習習慣(毎日決まった時間に少しだけ)、タイピング練習、漢字検定・九九の先取り、好きなYouTube・タブレット学習

タブレット学習は、次男に「合っている形式」に出会えた大きな転換点でした。視覚的な教材は、ASDや発達障害のある子の学習に取り入れる支援者の方も多く、画面上で図形・数の概念を視覚的に理解できる設計が、言葉より絵や動きで理解しやすい子には合いやすいと言われています。

正解したらすぐ反応があるので達成感が持続しやすい。特に天神タブレット学習は発達特性のある子向けに設計されており、次男のような「ゆっくりだけど着実に伸びる子」に合っていると感じました。

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🟠 中学では通常級に進学

IQが上昇したことで、中学校では通常学級に進学することになりました。支援級への入学資格(知的学級)がなくなったためです。

不安がないわけではありませんでしたが、次男は中学でバスケットボールと出会い、また大きく変わっていくことになります。それについては別の記事に書いていますので、ぜひ続けて読んでみてください。

📚 発達障害の人が見ている世界

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📝 まとめ:諦めなければ、子どもは育つ

次男の5年間を振り返ったとき、一番伝えたいのはこのことです。

IQが低いことは、その子の限界じゃない。今の状態が、この先もずっと続くわけじゃない。

  • ✅ ASDの子のIQは、環境と積み重ねによって変化することがある
  • ✅ 「生活を整えること」が、学習の土台になる
  • ✅ 特別なことをしなくていい——毎日少しずつ続けることが、子どもの力になる
  • ✅ 「今がダメ」でも、諦めないことが一番大切

もし今、「うちの子、本当に大丈夫かな」と不安なお母さんがいたら——その積み重ねは、必ず子どもに届いています。

次の記事では、次男がバスケットボールと出会い、中学で大きく変わっていく様子をお話しします。

焦らず、一緒に進んでいきましょう。

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