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📌 この記事でわかること
- WISC(知能検査)が何を測るテストか
- 4つの指標の意味と、発達障害との関係
- 次男のIQが85から113になった実際のデータと経緯
「IQが低い=頭が悪い」じゃないと知っていますか? 🤔
「WISC(ウィスク)を受けてきました。IQが85でした」
それを聞いた瞬間、どう感じますか?
「平均より低いってこと?」「将来大丈夫かな」——そう思った方、私もそうでした。
でも今はわかります。IQの数字は「その子の全部」じゃない。WISCが測るのは、もっと細かく、もっと立体的なものです。
今日はWISCとは何か、数字をどう読むかを整理します。うちの自閉症中2次男の実際の検査結果も載せます。
WISCってどんなテスト? 📋
WISC(Wechsler Intelligence Scale for Children)は、5歳〜16歳を対象にした知能検査です。発達外来や支援機関でよく使われています。
1〜2時間ほどかけて、検査者と1対1で行います。積み木・パズル・記憶・言語など、さまざまな課題をこなすことで、知能のどの部分が強くてどこが弱いかがわかります。
4つの指標の意味 🧠
WISCで出る「IQ」は総合スコアですが、実は4つの指標に分かれています。
⭐️ WISCの4指標
① 言語理解(VCI):言葉をまとめて考える力・推理力・知識の習得
② 知覚推理(PRI):視覚情報から理解・推理する力・空間を把握する力
③ ワーキングメモリ(WMI):聴覚的に一時的に覚えておく力・人の話を聞く力・集中する力
④ 処理速度(PSI):視覚情報を速く正確に処理する力・注意力・目で見て書く力
発達障害のある子は、この4つの間に大きなばらつきが出ることが多い。このばらつきこそが、その子の「得意と苦手の地図」になります。
次男の実際の検査結果 📊
うちの自閉症中2次男は、小学1年(7歳)と小学5年(11歳)の2回WISCを受けました。
実際の結果がこちらです。
📊 次男のWISC検査結果比較(小1・7歳 vs 小5・11歳)
※平均値は100(赤点線)。バーの長さはスコア50〜130のスケールで表示しています。
| 指標 | 小1(7歳) | 小5(11歳) | 変化 |
|---|---|---|---|
| 全検査IQ | 85 | 113 | +28 |
| 言語理解(VCI) | 86 | 115 | +29 |
| 知覚推理(PRI) | 82 | 113 | +31 |
| ワーキングメモリ(WMI) | 103 | 106 | +3 |
| 処理速度(PSI) | 83 | 99 | +16 |
全検査IQが85 → 113、28点上がりました。
小1のとき、次男の得意と苦手は何だったか 📌

小1のとき、4指標の中で唯一「平均」だったのがワーキングメモリ(103)。
つまり「聞いて覚える力・人の話を聞く力」は平均並みにあった。でも言語・視覚・処理の3つは低かった。
⭐️ 小1のとき支援機関から言われたこと
得意:人の話を聞く力、注意や集中する力
不得意:言葉で理解・表現・推理する力/視覚情報を処理する力/素早く正確に処理する力
「言葉の意味の理解が弱く、具体的な体験と結びつけて覚えるとよい」とアドバイスをもらいました。
この結果を受けて、私がやったことは「特別なトレーニング」ではなく、日常の中で言葉と体験を結びつける関わりを意識することでした。
料理をしながら「これ、どういう意味か知ってる?」と聞いてみたり。本を一緒に読んだり。バスケを始めたのも、体を使いながら仲間と言葉をやりとりする経験として、今思えばよかったと思っています。
小5でIQが113になった話 📈
4年後の小5で再検査したら、全検査IQが113になっていました。
特に伸びたのは言語理解(86→115、+29)と知覚推理(82→113、+31)。
支援機関の先生から「小1のとき課題だった言葉の力が、4年間でしっかり育ちましたね」と言っていただきました。
「良い生活・良い環境・良い関わり」が積み重なると、WISCの数値は変わることがある。これを体で感じた経験でした。
⭐️ IQの数字は「今この時点のスナップショット」
IQは固定値じゃない。特に子どもの場合、環境・支援・経験によって変化する。「低かったから終わり」じゃなく、「今の状態がわかった」という情報として使うのが正解。
WISCの結果をどう使うか 💡
WISCの結果で大事なのは、総合IQよりも4指標のプロフィールです。
- ワーキングメモリが低い → 一度に多くの指示を出さない、メモを活用する
- 処理速度が低い → 時間制限のあるテストで不利になりやすい → 配慮を求める
- 言語理解が高い → 言葉で丁寧に説明すると理解しやすい
- 知覚推理が高い → 図や絵を使った説明が有効
このプロフィールを学校の先生に共有することで、授業中の配慮・テストの時間延長・別室受験などにつながることがあります。
WISCは「この子をどう支えるか」を考えるための道具です。
📚 15歳までに始めたい!発達障害の子のライフスキル・トレーニング
WISCで「苦手な部分」がわかったあと、どう育てるか。日常生活の自立スキルを育てる具体的な方法を解説した一冊。WISC後の「次の一手」を考えるのに役立ちます。
検査結果から分かった、次男への支援のコツ 🛠️
「数値を見てどうするか」が大事、とよく言われます。でも最初は私も、どう活かせばいいかわかりませんでした。
検査報告書には、数値だけでなく「この子をどう支えるか」という具体的なアドバイスが書いてありました。次男の場合、小1と小5でこんなことが分かりました。
小1のとき(IQ85):「聞いて覚える」を最大限活かす
📋 小1のWISC報告書より(支援のポイント)
- 聞いたことを記憶する力は強い → 声かけ・口頭説明を活かす
- 初めての場面が苦手 → 事前に活動の流れを伝えて見通しを持たせる
- 具体的な見本を見せながら、過去の経験と結びつけて説明する
- 「よく聞けてたね」と認めることが自信につながる
- 文字は形・音・意味の3つをセットで、体験と結びつけて覚える
「聞いて覚える力が一番強い」と知ってから、私の関わり方が変わりました。それまでは「見て確認しなさい」「書いて覚えなさい」と言っていたのを、「声に出して一緒に確認しよう」「口で説明してみて」に変えた。すると次男がスムーズに動けることが増えてきました。
また「初めての場面が苦手」と言葉にしてもらってやっと腑に落ちました。「なんでいつも最初だけ固まるんだろう」と思っていたのが、「初めてだからまごつくのは当然。慣れたらちゃんとできる子」という見方に変わった。この視点の転換は大きかったです。
小5のとき(IQ113):「じっくり型」を責めずに認める
📋 小5のWISC報告書より(支援のポイント)
- 「じっくり見て、考えてから動く」スタイルが周囲のペースと合わないことがある → 責めずに認める
- 順番に一つずつ処理する継次的思考が得意 → 一度に複数の指示を出さない
- 最初に焦りやすい → 事前に「最初はまごついてもOK」と話しておく
- 小さな成長に気づいて声をかけてくれる大人の存在が伸びを支えた
「小さな成長に気づいてくれる大人の存在が、この子の伸びを支えた」という一文に、私は少し泣きそうになりました。そうか、私がやってきたことは無駄じゃなかったんだ、と思えて。
⭐️ ここが大事! WISCの数値そのものより、「この子の得意・不得意を言語化してもらえること」のほうが、親にとってはずっと価値があります。「なぜこうなるのか」が分かると、関わり方がガラッと変わります。
まとめ ✅
- WISCは4つの指標で知能のプロフィールを測るテスト
- 総合IQより「ばらつき」が発達障害の子には重要
- IQは固定値ではなく、環境・支援・経験で変化することがある(次男は85→113)
- 結果は「その子への支援の地図」として活用する
数字に振り回されないでください。WISCはあくまで「今の状態を知る地図」。その子自身の可能性は、数字より大きいです。少しでも参考になれば嬉しいです。



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