📌 この記事でわかること
- 就学相談の仕組みと「支援級・通常級・通級」3つの違い
- 市の判断で通常級になった次男が、小2で支援級に移るまでの実録
- 就学相談で必ず聞いておきたい質問リスト
「支援級か、通常級か」
ASDの診断を受けていた次男の小学校入学を前に、私はこの問いを何百回繰り返したかわかりません。
夜中にスマホで調べ続けた日も、就学相談の帰り道に涙が出た日も。
でも正直、私たちの話は「支援級を選んで入学した」というシンプルなものではありませんでした。
次男は市の判断で通常級からスタートしました。
そして小学2年のある出来事がきっかけで、私は校長室の扉を叩くことになります。
今日はそのリアルな経緯を、包み隠さず書こうと思います。
🏫 就学相談って何をするところ?まず仕組みを知っておく
就学相談とは、発達に気になることがある子どもの保護者が、小学校入学前に教育委員会に申し込む相談制度です。
発達検査・行動観察・保護者面談などを経て、「どの学習環境が合うか」を一緒に考えます。
よく誤解されているのですが、就学相談を申し込んでも、支援級に決定するわけではありません。
最終的にどの学級にするかは保護者が決める権利があります。「相談に行ったら支援級に入れさせられる」と思って動き出しが遅れるケースをよく聞きましたが、まず相談に行くことが大事です。
申し込み時期は自治体によって異なりますが、多くは年長の4〜7月ごろ。早めに動くほど、余裕を持って考えられます。
📋 3つの選択肢、何が違うの?
選択肢を整理しておくと、比べやすくなります。
通常級(普通学級)
クラスの子と同じ授業を受ける環境。配慮をお願いすることはできますが、個別対応の時間は限られます。特性が軽度の場合や、集団の刺激が本人にとってプラスになる場合に向いています。
支援級(特別支援学級)
少人数(多くは6〜8人)で、個別の支援計画に基づいて学習します。担任との連携が密で、一人ひとりのペースに合った指導を受けやすいのが特徴。交流学習で通常級の子と過ごす時間もあります。
通級指導教室
通常級に在籍しながら、週に数時間だけ別室でSSTやコミュニケーション訓練を受けられる仕組み。「通常級で過ごしながら専門的なサポートも受けたい」場合に向いています。
この3つを知っておくだけで、就学相談での話がぐっとわかりやすくなります。
🔍 次男の就学相談、実際はどんな感じだった?
次男はASD(自閉スペクトラム症)の診断を保育園のころに受けていました。
保育園では2歳児クラスまでは天真爛漫で人気者。でも年中・年長になるにつれて、みんなが成長していく中で次男だけ独自のペースで動いていて、「変わった子」として認識されるようになっていきました。
私自身は「この子はそうだな」とずっと感じていたので、診断がついたときの感覚は「やっぱりな」でした。
就学相談に申し込んだのは、年長の初夏ごろ。
相談員の方は思ったよりずっと丁寧で、「この子にとって一番いい環境を一緒に考えましょう」という姿勢で接してくれました。発達検査の結果(このときのWISCはIQ84)を見ながら、「この数値はこういう意味で……」と説明してもらえて、ぼんやりしていた次男の特性が、少し言葉ではっきり見えた気がしました。
就学相談は「決定の場」ではなく「整理の場」。
そう思って行くと、ずいぶん気が楽になります。
😯 「市の判断で通常級になった」——思い描いていた結果とは違った
就学相談の結果、市の判断は「通常級」でした。
正直、複雑でした。
「支援が必要だと思ってたのに、通常級で大丈夫なの?」という不安と、「それだけ成長しているってこと?」という安堵が、ごちゃごちゃに混ざっていた感じ。
でも就学相談の判断は「絶対」ではなく、参考意見。最終決定は保護者にあると教えてもらっていたので、私は「まずは通常級でスタートして、必要があれば動く」と決めました。
そして、入学前に自分から学校に面談を申し込みました。
「次男はASDの診断があります。こういう特性があって、こういう声かけが有効で、こういう場面が苦手です」と担任になる先生に伝えておきたかったから。
学校側が「知らなかった」では困る。
こちらから情報を届けに行く、これが私のスタンスになりました。
📚 就学前に読んでおきたい一冊
発達障害の子の就学・進学・学校生活で悩んだとき、言葉で整理するきっかけになってくれた本です。「声かけ」と「接し方」の具体策が豊富で、担任への説明資料作りにも役立ちました。
😰 小学2年「これは普通じゃない」——担任への不信感が募っていった
小学1年の間は、なんとか過ごせていました。
でも小学2年になったころから、次男の様子が変わりはじめました。
帰ってくると元気がない。お腹が痛いと言う日が増えた。「学校に行きたくない」という言葉が出てきた。
話を聞いていくうちに、担任の先生の対応に問題があることがわかってきました。
特性への理解がまったくない。できないことへの叱責が続く。
「みんなの前で怒られた」「先生が怖い」——そんな言葉が次男の口から出てくるようになって、私の中で「これは普通じゃない」という確信に変わりました。
⭐️ここが大事!
子どもが「先生が怖い」「学校に行きたくない」と言い始めたら、それは子どものサインです。
「気のせいかな」「過敏なのかな」と流さないで。
親が動くタイミングです。
🚪 校長室の扉を叩いた日
担任に直接話をしても状況は変わりませんでした。
だから私は、校長先生に直接会いに行くことにしました。
「お母さん過保護では」と思われるかもしれない。モンスターペアレントと受け取られるかもしれない。
でもそんなことより、次男が毎日怖い思いをしながら学校に通い続けることの方が、ずっと問題でした。
次男に起きていること、担任とのやりとり、子どもの変化——すべてを丁寧に伝えました。
その結果、「支援級と通常級の両方に籍を置く」という対応をとってもらえることになりました。
今思えば、あのとき動いてよかった。あのまま「様子を見よう」としていたら、次男の小学校生活はもっと苦しくなっていたと思います。
❌ 「もう少し様子を見よう」と待ち続ける
✅ サインが出たら、すぐに動く
🌟 支援級と通常級、両方に籍を置いてわかったこと
支援級に籍を置くようになってから、次男の表情が少しずつ変わっていきました。
「学校楽しかった」という言葉が出てくるようになったのは、入学から1年以上経ったころでした。
通常級にいた期間には一度も聞いたことがなかった言葉です。
支援級は「すべての子を切り離す場所」ではなく、「安心できる場所を確保しながら、必要に応じて広げていく」場所でした。
体育や給食は通常級の子と一緒に過ごし、学習や個別サポートが必要な場面は支援級で受ける。
次男にとっては、「疲れたら帰れる場所がある」という安心感が、学校生活を続けるための土台になっていたんだと思います。
📱 天神タブレット学習
支援級に移った後、家での学習をどう続けるかで悩みました。天神は発達障害・グレーゾーンの子のペースに合わせた設計で、子どもが「自分でできた」と感じやすい設計になっています。学校の勉強との橋渡しに。
📝 就学相談で必ず聞いておきたいこと
「何を聞けばいいかわからない」という方のために、私が実際に聞いたこと・聞いておけばよかったことをまとめます。
- 支援級と通常級、それぞれの1日の流れを教えてほしい
- 交流学習はどのくらいの頻度・時間で行われるか
- 支援級の担任・子どもの人数は?
- 途中で通常級に変えることはできるか。どのタイミングで判断するか
- 子どもの特性に合わせた指導はどのように行うか
- 放課後デイなど外部の支援機関との連携はあるか
「こんなこと聞いていいのかな」と遠慮しないでください。就学相談の担当者は、こうした質問に答えることが仕事です。
メモを見ながら話しても、まったく問題ありません。
🏃 入学前にやっておいてよかったこと
今振り返って、「やっておいてよかった」と思うことを3つ挙げます。
① 園から小学校への「引き継ぎ書」を出してもらった
保育園での様子・有効な声かけ・苦手な場面・加配の先生が工夫していたことなどを書面で残してもらい、小学校に持参しました。これがあると最初の担任との面談がスムーズになります。
ただし——注意が必要です。
私の場合、長男のときに「園と福祉の連携が引き継がれず、小学校入学時に誰も状況を知らなかった」という経験をしていました。引き継ぎは自動では行われません。親が能動的に動かないと、情報は消えてしまいます。
② 入学前に担任・支援コーディネーターと話す機会を作った
入学式の前に「こういう特性があります」と伝えておくと、最初からの対応が変わります。学校に問い合わせれば、多くの場合対応してもらえます。
③「うちの子プロフィールシート」を作った
得意なこと・苦手なこと・効果的な声かけ・避けてほしい場面などを1枚にまとめたシートです。毎年担任が変わるたびに渡すことで、ゼロから説明する手間が省けます。これ、本当におすすめです。
💌 迷っているお母さんへ
「支援級か通常級か」——この問いに、正解はありません。
私たちは通常級からスタートして、途中で形を変えました。
どちらを選んでも「失敗」はないし、どちらを選んでも「変えること」はできます。
大事なのは最初の選択より、その後も子どもの変化を見続けて、必要なときに動く覚悟を持ち続けること。
就学相談は怖い場所じゃないです。「整理する場所」です。
学校見学も、担任への面談申し込みも、全部無料でできます。
迷っているなら、まず一歩動いてみてください。
同じ春を迎えているお母さんたちの背中を、そっと押せていたら嬉しいです。
✅ まとめ
❌ 就学相談を申し込んだら支援級に決まる → ✅ あくまで参考意見。最終決定は保護者
❌ 一度決めたら変えられない → ✅ 途中でも変えられる。変えていい
❌ 「様子を見よう」と待ち続ける → ✅ サインが出たら、すぐ動く
❌ 学校任せにする → ✅ 親が能動的に情報を届けに行く
何があっても、あなたが子どものことを一番よく知っています。専門家の言葉を参考にしながら、最後は自分の感覚を信じて動いてください。
一人で抱えなくていい。同じ迷いを抱えながら動いた親が、たくさんいます。


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