📌 この記事でわかること
- 寮生活のトラブルを、子どもが親に言わなかったときに起きていたこと
- 保護者会から面談まで、母が学校にどう相談したか(持っていったもの・お願いしたこと)
- 「失点は戻らない」と言われたあと、生活の立て直しのために決まったこと
ADHDの長男は、高専の2年生です。家から離れた寮で暮らしています。
1年生の春は、自分で起きて、朝ごはんを食べて、遅刻もしない。家にいたころからは考えられない姿に、私はすっかり安心していました。
ところが2年生の7月、保護者会で寮務主事の先生から聞いた話に、言葉を失いました。朝の点呼に遅れた分の減点が、ほかの子よりずっと多い。このままだと、4年生に上がるときに退寮になる可能性もある、と。
長男からは、何も聞いていませんでした。この記事は、そこから学校に相談して、生活を立て直し始めるまでの記録です。
🌙 長男は、何も言っていなかった
あとで分かったことですが、長男は同室の子と生活のリズムが合っていませんでした。消灯の時間を過ぎても部屋の電気がついている。夜中にゲームのチャットの声が聞こえる。長男は夜、なかなか眠れなかったそうです。
眠れないと、朝起きられない。朝の点呼に遅れる。ホームルームに出られない日もある。寮のルールでは、点呼に遅れるたびに減点がつきます。それが、少しずつ積み重なっていました。
同室の子を責めたいわけではありません。生活のペースは人それぞれで、たまたま合わなかった。ただ、長男はそれを誰にも言わずに、毎晩やり過ごしていたんです。
🏫 保護者会で、一番に寮務主事の先生のところへ
実は、同室の子との生活が合っていないのでは、という心配は、私の中に少しだけありました。7月の保護者会には質問の時間があったので、私は一番に寮務主事の先生のところへ行きました。
「長男のことで相談させてもらってもいいですか? 長男は今、寮で同室の子の生活に振り回されているようです。はっきり言えない長男も悪いんですが……」
その日は質問する保護者が少なくて、しっかり話を聞いてもらえました。そこで返ってきたのが、減点の話です。夜に眠れていないかもしれない、という私の心配は、思っていたよりずっと大きな問題につながっていました。
長男には、5年間ずっと寮で過ごしてほしいと考えています。「退寮」という言葉に、本当にびっくりしました。

📞 帰り道の電話——「えっ!俺そんなに遅れてないよ??」
びっくりして、帰り道に長男へ電話をしました。「こんなふうに寮務主事の先生に聞いたよ? 大変だぁ……」と、聞いたままを伝えました。
返ってきたのは、「えっ!俺そんなに点呼遅れてないよ??」。
長男は、同室の子と比べて、自分はまだ大丈夫だと思っていたようです。退寮になるほどの減点がついているとは、まったく思っていませんでした。言わなかったのは、隠していたからではなく、困っていると気づいていなかったからなのかもしれません。
私は、責めるのはやめようと決めました。「退寮になったとしても4年生の初めだから、とりあえず今から生活を立て直す方法を考えよう」。電話で伝えたのは、それだけです。
🩺 体のことも、重なっていた
寮の生活とは別に、長男はこの1年、体の不調も抱えていました。
今年の1月ごろから、外に出ると顔が赤くなるようになり、2月の終わりには急に顔が腫れました。近くの皮膚科ではよくならず、少し離れた専門の病院へ。春休みは1ヶ月半、毎週通いましたが、すっきりとは治りませんでした。1学期は、体育の水泳のあとにひどくなることが多く、皮膚科の先生に一筆書いてもらって、水泳を半分くらい休みました。
鼻炎も毎日止まらないと聞いていたので、夏休みに帰省したとき、耳鼻科でアレルギーの検査を受けました。ホコリ、杉、ダニ、動物。どれも数値が高く、以前よりずっと重くなっていました。今は皮膚科と耳鼻科で相談しながら治療を続けていて、そのために毎月帰省しています。
眠れない夜と、治りきらない体の不調。長男の中では、きっと両方が重なっていたんだと思います。
🗂️ 面談に持っていったもの、お願いしたこと
保護者会の場で、寮務主事の先生に「一度、面談をお願いしたい」と伝えました。担任の先生にも同席してほしかったので、担任の先生にメールで面談を申し込み、寮務主事の先生にも伝えてもらうようお願いしました。
面談は夏休みの間に2回。私と担任の先生、発達の先生、寮務主事の先生が集まってくれました。
持っていったのは、長男が受けたWISC(知能検査)の結果と、発達と皮膚科の通院状況をまとめたメモです。そのうえで、小学3年生のころ、ストレスから吃音や夜尿、チック、頭痛といった体の不調が続いた時期があったことも話しました。今のストレスを少しでも減らしたい。まずは体を整えたい。それが、私のいちばんのお願いでした。
🔑 失点は戻らない。でも、立て直しはできる
寮のことを決める権限は、寮務主事の先生にあります。話を聞いた先生は、「なんとかしてあげたい」と言ってくれました。
ただ、これまでの失点を取り消すことはできない、とはっきり言われました。ここで食い下がっても仕方がない。そう思った私は、これからの生活についてのお願いを、できるだけ細かく伝えることに切り替えました。担任の先生がうまく相槌を打って、横から援護してくれたのが心強かったです。
決まったのは、こんなことです。
- 減点は軽くできない
- 3年生の終わりまでは、寮で生活できる
- 4年生のときに点数が足りなければ、一人暮らしを考える必要がある
- まずは、今の生活の立て直しを一緒に考える
そして、寮の部屋が足りない中で、しばらくの間、条件付きで一人部屋にしてもらえることになりました。夏休みの間にクーラーを新しくした部屋がいくつかあって、たまたまそこが使えたそうです。一時しのぎの約束ですが、本当にありがたかったです。私からお願いして、スティック掃除機と空気清浄機の持ち込みも、快く認めてもらえました。

🛏️ 一人部屋になってから
一人部屋が決まったと伝えると、長男は嬉しそうでした。寮のことを相談していた友達もいたようで、すぐに知らせていました。言わなかっただけで、本人もずっと困っていたんだと思います。
9月の下旬に寮へ戻ってからは、眠れているようです。本人いわく、朝の点呼には毎日間に合っている。空気清浄機を持ち込んでからは、毎日続いていた鼻炎も落ち着いてきました。
とはいえ、人の目がなくなったぶん、夜更かししていないかという心配もあります。家での過ごし方を知っているだけに、全部を信用しきれてはいません。でも、離れて暮らしている以上、それ以上はできない。今は、本人の言葉を信じて見守っています。
⭐ここが大事!
子どもが言わないのは、隠しているからとは限りません。困っていることに、本人が気づいていないこともあります。学校に相談するときは、WISCの結果や通院の記録など「この子を説明する材料」を持っていくと、話が具体的になります。戻らないことに食い下がるより、これからのお願いを細かく伝えるほうが、子どもの生活は動き出しました。
🍂 まとめ——信じながら、心配も想像しておく
寮に入って、長男はたしかに自分で動けるようになりました。だからこそ、私は安心しきっていたのかもしれません。
ある程度は子どもを信じています。でも、いろんな心配は、いつも頭のどこかで想像しておいたほうがいい。そうしておくと、子どもの様子や寮の話のちょっとしたところで、「あれ?」と気づけるからです。保護者会で一番に先生のところへ行ったのも、どこかで「あれ?」と感じていたからだと思います。
寮や下宿に子どもを出していると、毎日の様子は見えません。見えないからこそ、聞ける場所では聞いておく。うちはそれで、なんとか間に合いました。
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