トイレの水を流す前に「えい」——ASD次男と感覚過敏の日々

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※本記事にはPRが含まれます

📌 この記事でわかること

  • ASD・ADHDの子の感覚過敏がどんな場面で出るか、兄弟のリアルな記録
  • 「音・匂い・服の感触」それぞれにわが家が実際にやった対応
  • 感覚が「過敏」な子と「鈍感」な子、両方いることへの気づき

「なんでトイレに入るたびにあんなに構えるんだろう」

次男が小さい頃、毎回同じことをしていました。

トイレの水を流す前に、ゆっくり耳を両手でふさぐ準備をして、「えい」と声に出してから流す。そしてすかさず耳を塞ぐ。

最初は笑ってしまったんですが、あれは次男なりの「怖い音への備え」だったんですよね。感覚過敏について知ってから、あの姿がとても切なく見えました。

🔊 音の過敏——映画館もトイレも「準備」が必要だった

次男は幼児期、音への敏感さが特に強かったです。

映画館はもう、完全にアウト。クレヨンしんちゃんもドラえもんも、見たい気持ちはあるのに映画館には行けない。大きなスクリーン・大音量のスピーカーが、次男にとっては耐えられないレベルの刺激だったんだと思います。

トイレも同じで、水を流す音が怖い。だから毎回、あの「えい」の儀式が始まる。

「なんとかしてあげたい」と思って試行錯誤した結果、たどり着いたのが耳栓でした。

色々な耳栓を試しました。子ども用のもの、ノイズキャンセリング機能があるもの。次男に合うものがようやく見つかってからは、映画館にも行けるようになりました。耳栓をして、スクリーンを見る次男の横顔が今でも忘れられません。

⭐️ここが大事!
「行けない」を「行かせない」にするより、「行けるための道具を探す」に切り替えたのが大きかったです。耳栓一つで世界が広がることもある。

👃 匂いの過敏——歯医者のゴム手袋がダメだった

匂いの過敏は、歯医者で初めてはっきりわかりました。

歯が生えそろった頃から3ヶ月に1回、定期検診に通っていたんですが、次男がどうしても診察室に入りたがらない。泣く、固まる、逃げようとする。

しばらくしてわかったのが、歯科医師のゴム手袋の匂いが原因だったということ。あの独特のゴムの匂い、私たちにはそこまで気にならないけれど、次男には耐えられないほどの刺激だったんです。

最初の受診のときに「ゴム手袋の匂いが苦手です」と伝えたところ、その歯医者さんは素材違いの手袋に変えてくれました。それだけで、次男が落ち着いて診察を受けられるようになった。今も同じ歯医者に通い続けています。

「言っても変えてもらえないかも」と遠慮していた時期もあったけれど、伝えてみたら意外とすんなり対応してもらえることも多い。支援者に「この子のこと」を先に伝える、というのがわが家の基本スタンスになりました。

👕 服の感触——「合う素材」を見つけるまで

服の感触も、次男には大きな問題でした。

肌に触れる下着の素材は特に重要で、ぴったりフィットする綿素材でないとダメ。ランニングタイプか半袖の下着を、夏でも冬でも必ず着用しています。冬はその上に暖かい素材の下着を重ねる。夏にどれだけ暑くても、Tシャツの下には必ず下着。それが次男の体のルールです。

面白いのは、長男は真逆の感覚過敏があること。

長男(ADHD)は、夏でも冬でも長袖長ズボン。でも逆に「重ね着」が苦手で、真冬でもトレーナーとジャンバーの2枚が限界。下着も着られない。

しかも暑さ寒さへの感覚が鈍くて、季節の変わり目の服の移行がなかなかできない。春にどんなに気温が上がっても、トレーナーのまま。時間をかけて少しずつ長Tに移行していく。秋は逆で、寒くなってもTシャツのまま冬近くまで過ごして、徐々にトレーナーに変えていく。

そして喉の渇きも感じにくくて、何度も熱中症になっています。本人が「喉が渇いた」と感じる前に、水分補給の声かけが欠かせない。

「過敏」と「鈍感」は逆のようで、どちらも「感覚がうまく届かない」という意味では同じなんだ、と二人を育てて気づきました。

💡 感覚過敏の子と暮らす中でやってきたこと

① 「なぜ嫌なのか」を一緒に探す

「嫌がっている」だけ見ていると原因がわからない。「音?匂い?感触?」と少しずつ絞っていくと、対応策が見えてきます。

② 道具や環境で「行ける」に変える

耳栓・素材違いの手袋・下着の素材選び。「無理」を根性で乗り越えさせるより、「乗り越えられる道具」を探す方がずっと早かったです。

③ 支援者に事前に伝える

歯医者の例がそうですが、「この子はこれが苦手です」と先に伝えると、対応してもらえることが多い。遠慮せずに伝えることが、子どもを守ることになります。

④ 感覚過敏は「食」にも影響する

音・匂い・触覚の過敏は、食事にも直結します。特定の匂い・食感・見た目で「食べられない」が出る子は、栄養が偏りがち。食べられないことへの罪悪感を手放して、栄養を補う別の手段を探すことも大切です。

🥗 偏食・感覚過敏で食が偏りがちなお子さんに「ティントル」

感覚過敏で食べられるものが限られていると、どうしても栄養が心配になります。ティントルは発達障害の子の偏食・少食に対応した栄養補助サービス。食べること自体へのハードルが低く、「食事でとれない分を補う」という感覚で使えます。感覚過敏で食が細いお子さんを持つ方に、一度試してみてほしいです。

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✅ まとめ

❌ 「気のせい」「わがまま」で片付けると見落とす
❌ 根性で慣れさせようとすると親子ともに消耗する
✅ 原因(音・匂い・触覚)を一緒に絞り込む
✅ 「行けない」を「行ける道具」で解決する
✅ 支援者に事前に伝えると動いてくれることが多い
✅ 過敏も鈍感も「感覚がうまく届かない」という同じ困り感

「えい」と言いながら耳を塞いでトイレの水を流していた次男。今思えば、あれは自分なりに考えた精いっぱいの対処法だったんですよね。

感覚過敏の子は、毎日そうやって工夫しながら世界と向き合っています。そのそばで一緒に「どうすれば楽になるか」を探し続けること、それが親にできる一番のことだと思っています。

同じように悩んでいるお母さん、今日もよく頑張っています。

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