発達障害の大人が仕事を続けられない理由——職場で目の当たりにして、親として考えたこと

📌 この記事でわかること

  • 発達障害(ADHD・ASD)の大人が仕事を続けられない理由と特性の関係
  • 「本人のせい」ではなく「環境と特性のミスマッチ」という視点の大切さ
  • 就労移行支援など、大人の発達障害を支える具体的なサポート

※本記事にはPRが含まれます

「また同じミス……」

「なんでこんなことも伝わらないんだろう」

職場でそんな場面を見るたびに、私の頭の中にはいつも子どもたちの顔が浮かびます。

私はフルタイムで働いています。長年職場を見てきた中で、「もしかしてこの人、特性があるのかもしれない」と感じる場面に、そのままたくさん出会ってきました。

悪い人じゃない。むしろ真面目だったりする。でも仕事がなかなかうまくいかなくて、少しずつ孤立していく。そういう人を、何人も見てきました。

「うちの子、大人になったらどうなるんだろう」

そう思っているお母さん・お父さんに向けて、職場の目線から感じたこと、そして親として今できることを書いていきます。

📌 この記事でわかること

  • 発達障害・特性のある大人が職場で「続けられない」理由
  • 孤立していく流れ——「困った人」ではなく「困っている人」という視点
  • 親として今から育てておきたい3つのこと

🏢 職場で見てきた「特性あるある」

私が働いている職場には、「もしかしたら特性があるのかも」と感じる人が何人かいます。特に男性に多い印象です。

よく見かける場面を、そのまま書いてみます。

・同じミスを何度も繰り返す
・言われたことはやるけど、応用がきかない
・言葉の意味を深く理解していないから、毎回同じ説明が必要になる
・コミュニケーションがうまく取れなくて、場の空気を読めない
・要領が悪く、段取りを組むのが苦手

こう書くと「困った人だな」と思われるかもしれません。

でも実際に近くで見ていると、悪意はないんです。むしろ一生懸命なのが伝わってくる。ただ、どうしてもうまくいかない。

そして、そういう人ほど、気づけば「なんであの人はみんなと同じようにできないの?」と、冷たい目を向けられるようになっていく。

⭐️ここが大事!

特性があることを知っていたとしても、職場の同僚がずっとフォローし続けるのは現実的じゃない。「自分の子どもでもないし」という気持ちは、誰にでもあると思います。

これが職場の現実です。

🔍 なぜ特性のある人は仕事が続かないのか

「なんでこの人はこんなことができないんだろう」と思われてしまう背景には、特性が深く関係しています。

たとえばADHD(注意欠如・多動症)の特性がある人の場合、こういったことが起きやすいです。

・注意が散漫になりやすく、同じミスが繰り返される
・優先順位をつけることが苦手で、段取りが組めない
・衝動的に動いてしまい、確認をすっ飛ばしてしまう

ASD(自閉スペクトラム症)の特性がある人には、こういったことが多いです。

・暗黙のルールや「空気を読む」ことが苦手
・言葉を字義通りに受け取りすぎて、意図がうまく伝わらない
・急な変更や曖昧な指示に対応しにくい

これらは「やる気がない」「気にしていない」のではなく、脳の働き方の違いによるものです。

「もっとしっかりして」「なんでわからないの」という言葉では変わらない。それが特性の難しいところです。

子どもの頃から「できない」が積み重なって大人になった人は、自己肯定感もすでに傷ついていることが多い。そこに職場での失敗が重なると、「もうこの仕事は向いていない」と感じて離職してしまう。

これが「仕事が続かない」につながっていく流れです。

😔 孤立していく流れ——「困った人」ではなく「困っている人」

私が職場で見てきた中で、一番しんどいなと思うのが「孤立」です。

最初はまだフォローしてもらえる。でも同じことが何度も続くと、周りの人も疲弊してくる。

「あの人に聞いても仕方ない」
「またミスするかもしれないから任せたくない」

そういう空気が漂い始めると、本人にも伝わります。

仕事がうまくいかない→周りに迷惑をかけていると感じる→職場に居づらくなる→仕事が楽しくなくなる→やる気も出なくなる

悪循環です。

新しい職場に行くのも怖い。でも今の職場にいるのもつらい。

そんな状況になっている人を見ていると、「この人、子どもの頃に誰かが気づいてあげられていたら、もう少し違ったかもしれない」と思うことがあります。

困った人じゃない。困っている人なんです。

👩‍👦 親として今から育てておきたい3つのこと

職場でそういう場面を見るたびに、自分の子どものことを考えます。

特性があること自体は変えられない。でも、どう生きていくかは変えられる。

私が「今から育てておけてよかった」と思っていること、これからも大切にしようと思っていることを3つ書きます。

① 自分でフォローできる力

「忘れやすい」なら、忘れないための仕組みを自分で作れるようにする。
「段取りが苦手」なら、メモや手順書を使いこなせるようにする。

特性をなくすことはできないけれど、「自分はこういうところが苦手で、こうすれば乗り越えられる」という自覚と対処法を持てることが、大人になったときの大きな武器になります。

長男が高専に入って入寮してから、自分で起床して朝ごはんを食べて遅刻しないで過ごしているのを見て、「環境が変わると人は変わるんだ」と感じました。自分でフォローする力は、意外とつくものだと思っています。

② 仕事以外の居場所・楽しみを持つ

職場での孤立がつらくなったとき、「他に居場所がある」かどうかで全然違います。

趣味のコミュニティ、オンラインの仲間、スポーツのチーム——仕事以外に自分が受け入れられる場所があると、職場での失敗がすべてになりにくい。

「仕事がうまくいかなくても、あそこに行けば楽しい」という場所が一つでもあると、気持ちがリセットできます。

次男がバスケ部で楽しく過ごせているのを見ていると、「これが将来の居場所感覚につながってくれるといいな」と思っています。

③ 助けてもらえる人間性・素直さ

これが一番大事かもしれない、と最近思っています。

「この人のためなら手伝いたい」と思える人と、「また頼まれても……」と思われる人。

その差は能力だけじゃないです。素直さや、感謝を伝えられるか、失敗したときに誠実に向き合えるか——そういう人間性の部分がすごく大きい。

特性があっても、「この人、一生懸命だよね」「助けてあげたいな」と思ってもらえる人は、職場でも生き延びていける。

小さい頃から「ありがとう」「ごめんなさい」をちゃんと言える子に育てること、それ自体がすでに将来のセーフティネットになっていると思っています。

🧭 親が頭の中で整理しておくことも大切

「子どもの将来なんて、まだ先のことでしょ」と思うかもしれない。

でも職場で困っている大人を見ていると、「もっと早くに選択肢を知っていたら」と感じることが多いです。

就労移行支援サービスや、特性に合わせた仕事のスタイルを選ぶ方法——そういう知識を親がある程度持っておいて、チャンスがあれば子どもに伝えたり、一緒に考えたりできる。

子どもが大人になったとき、「そういう選択肢もあるんだよ」と言えるお母さんでいたいな、と私は思っています。

💼 Neuro Dive(ニューロダイブ)

AIやデータサイエンスを学びながら就労を目指す、発達障害・精神障害のある方向けの就労移行支援サービス。専門スキルを身につけながら、自分に合った働き方を一緒に探してくれます。子どもが大人になったとき、選択肢のひとつとして知っておきたいと思っているサービスです。

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📝 まとめ

職場で見てきたことを整理すると——

✅ 特性があることは変えられない。でも対処法は育てられる
✅ 職場以外の居場所が、心の支えになる
✅ 助けてもらえる人間性が、大人になってからの最大の武器
✅ 親が選択肢を知っておくことが、子どもの将来の安心につながる

❌ 「特性があるから仕方ない」と何もしないのは、子どもの将来を守れない
❌ 「仕事ができる・できない」だけで将来を判断しない

子どもの今を育てながら、大人になったときのことも少しずつ頭の中に入れておく。

それが親にできることなんじゃないかな、と私は思っています。

同じように子どもの将来を心配しているお母さんに、この記事が少しでも届いていたら嬉しいです。

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