発達障害の子の服薬体験記|飲む・やめる・自分で再開、ストラテラ10年の記録

子育ての工夫

📌 この記事でわかること

  • 長男のストラテラ服薬から中止・自分で再開までの10年の記録
  • ストラテラの効果・副作用・飲み続けることへの親の本音
  • 次男がコンサータを試して中止した体験も

※本記事にはPRが含まれます

「本当に必要なの?」「副作用は大丈夫?」「ずっと飲み続けるの?」

発達障害の診断を受けた子どもに服薬をすすめられると、保護者はみんな戸惑うと思います。私もそうでした。

長男(ADHD)が小3で服薬を始めてから、中3で中止、高1の冬休みに自分から「もう一度飲む」と再開するまで——10年近い服薬との付き合いを、そのまま書いていきます。

💊 服薬を決めたあのとき

長男が小学3年生のとき、担任の先生との関係がうまくいかず、学校がしんどそうな日が続きました。チック・頭痛・吃音が出始め、心身ともに不安定な状態に。

病院で相談すると、医師から「ストラテラを試してみますか?」とすすめられました。

「何に効くかわからない薬を飲ませていいのか」と迷いました。でも当時の長男のつらそうな様子を見て、藁にもすがる気持ちで服薬をスタートしました。

夫とも何度も話し合いました。「薬に頼るのはまだ早いんじゃないか」「でも、このままつらそうにしているのを見ているのもしんどい」。親としての迷いは、正解のない問いを何度もぐるぐる回るような時間でした。夜中に一人で「ストラテラ 副作用」と検索しては、書いてある内容に一喜一憂して。眠れない夜も、一度や二度ではありませんでした。

それでも最後に背中を押したのは、長男本人の「しんどい」という小さな声でした。まず3か月だけ試してみて、合わなければやめればいい——そう自分に言い聞かせて、薬を受け取りました。

🔍 ストラテラとはどんな薬?

ストラテラ(一般名:アトモキセチン)は、ADHDの子どもや大人に処方される薬です。脳内のノルアドレナリンの働きを整えることで、注意力・集中力・落ち着きを改善する効果があるとされています。

・依存性はない
・即効性はなく、効果が出るまで数週間〜数か月かかる
・副作用:食欲減退・吐き気・眠気などが報告されている
・「行動を抑える薬」ではなく、「本人の状態が整うことで生活しやすくなる薬」というイメージ

医師からは「効く場合もあるし、何も変わらないこともある。3か月飲んで様子を見てみましょう」と言われました。まるで試してみる感覚に驚きましたが、それが発達障害の薬の現実でもあります。

📝 飲んでみてどうだったか

服薬開始から3か月ほどで、チック・頭痛・吃音が落ち着いてきました。

ただ、同じ時期に担任の先生が産休で交代し、新しい担任が発達にとても理解のある方でした。長男にとって安心できる環境になったこともあり、「薬が効いた」とは断言できないのが本音です。

苦手だった「文章を読んで理解すること」が少しできるようになってきた気もしましたが、成長の結果なのか薬の影響なのか、これも正直わかりませんでした。

飲み忘れても特に問題は起きない。飲んでいても特性自体は変わらない。でも、なんとなく穏やかに過ごせている——そんな曖昧な感じで服薬を続けました。

飲み始めてしばらくは、私のほうが毎日ドキドキしていました。「食欲が落ちていないか」「眠れているか」「気分が沈んでいないか」。朝ごはんの量や寝る時間を、それとなく観察する日々。幸い、長男には目立った副作用は出ませんでした。少し食が細くなったかな、という程度で、体調を崩すこともなく。

薬は毎朝、朝食のあとに飲む習慣にしました。忘れっぽい子なので、私が声をかけたり、目につく場所に置いたり。「飲んだ?」が毎朝の合言葉のようになっていた時期もあります。

⭐️ここが大事!ストラテラは「劇的に変わる薬」ではありません。でも、害もなく「なんとなく穏やか」なら、それで十分だと思うようになりました。

🛑 中3で「薬が飲めなくなった」

中学3年生になると、長男は薬が飲めなくなりました。飲もうとすると体が受け付けないような感覚があったようです。

それ以降、本人から「いらない」という言葉が出て、服薬を中止しました。

思春期に入って、長男は自分の気持ちをはっきり口にするようになっていました。「飲みたくない」という言葉も、反抗ではなく、本人なりの感覚だったのだと思います。無理に飲ませることもできたかもしれません。でも、体が受け付けないと言っているものを押し付けても、いいことはない気がして、私はそれを尊重することにしました。

受験期を薬なしで乗り越え、高専に合格。入学後も「飲まなくていい」という気持ちが続いていました。

🔁 高1の冬休み、自分で「もう一度飲む」と言った

高専1年生の冬休み。長男が自分から「もう一度飲む」と言い出しました。

何か思い当たることがあったのか、本人なりに「薬があった方がいい」と気づいたようです。私から勧めたわけでも、医師に言われたわけでもなく、長男自身の判断でした。

今は再び服薬しながら高専2年生として過ごしています。

寮に入ってからの長男は、自分のことを自分で決める場面が一気に増えました。起きるのも、食べるのも、勉強するのも、誰かに言われてやるのではなく、自分でどうにかする生活。そのなかで「薬があったほうが過ごしやすい」と自分で気づいたのだとしたら、それは私が10年かけても教えられなかったことを、環境が教えてくれたのかもしれません。

親元を離れてから、薬の管理も本人に任せています。飲む・飲まないを自分で選べるようになったこと。それ自体が、この10年でいちばんの変化だったと感じています。

この経験から思ったのは、「服薬は一生続けるか・やめるか」の二択じゃなくていい、ということ。子ども自身が自分の状態を感じ取って判断できるようになる。それも成長のひとつだと感じています。

📌 次男(ASD)のコンサータ体験

次男も一度、コンサータ(ADHD治療薬)を試しましたが、特に変化が見られなかったため、約1か月で中止になりました。

発達障害の薬は、同じADHDでも効き方がまったく違う場合があります。「この薬が合う・合わない」は、飲んでみないとわからない部分がある、というのが正直なところです。

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💬 服薬を迷っている今の方へ

もし今、お子さんの服薬をすすめられて迷っているなら——迷って当然です。私も何日も眠れないくらい悩みました。

でも、薬は「一度飲んだら戻れない」ものではありません。合わなければやめられるし、いったんやめて、また必要になったら再開することもできます。うちの長男が、まさにそうでした。

大切なのは、医師とこまめに相談できる関係をつくっておくこと。そして、子どもの様子をいちばん近くで見ている親の感覚を、遠慮せずに伝えることだと思います。数字や検査だけではわからない小さな変化に気づけるのは、毎日そばにいる家族だからです。

✏️ まとめ|服薬は「補助」、柔軟に考えていい

服薬に抵抗があるのは当然です。私も「薬を使う=何かが間違っている気がする」と感じていました。

❌ 「一度始めたら一生飲み続けなければ」と思い込む
⭕️ 子どもの状態を見ながら、医師と相談して柔軟に判断する

試してみてわかったのは、ストラテラは怖いものではなかったということ。効果が劇的でなくても、「なんとなく穏やか」に過ごせる時間が増えたなら、それには意味があります。

そして何より、長男が自分で「もう一度飲む」と判断できたこと。その成長が、いちばん嬉しかったです。

服薬は「治す」ためでなく「今を生きやすくするための補助」。医師との相談と、子どもの様子を見ながら、一緒に探っていけばいいと思っています。

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