※本記事にはPRが含まれます
📌 この記事でわかること
- ADHDの長男・ASDの次男、同じ発達障害でも困りごとがまったく違う理由
- 片方に通じる声かけがもう一方には逆効果——わが家で効いた対応法
- きょうだいが互いの特性を理解し始めた、ある日のエピソード
「上の子はADHD、下の子はASD」
同じ「発達障害」という言葉でくくられていても、二人の困りごとはまったく別物でした。長男に通じる声かけが次男には逆効果になる。次男に合わせた対応をすると長男が拗ねる。最初の数年間は、この「違い」に振り回され続けました。
この記事では、ADHDとASDの特性の違いと、それぞれへの対応法をわが家の実体験をもとにまとめます。
👦 ADHDの長男・ASDの次男——どう違ったか
ADHD(不注意優勢型)の長男の場合
忘れ物やミスが多く、指示が最後まで入りにくい。ぼーっとして集中が続かない一方、興味のあることには過集中する。時間管理や整理整頓など「自己管理」全般が苦手でした。
一見「おとなしい男の子」に見えるため、長い間見過ごされてきました。授業を妨害しないぶん、困っていることに誰も気づかない。それがADHD不注意優勢型の難しさです。
ASD(自閉スペクトラム症)の次男の場合
次男は赤ちゃんの頃から、とにかく落ち着かない子でした。加減がわからず大胆で、面白いことをしようしようとする。実際面白かったんですが、大変でもありました。
ルーティンが崩れると固まる。言葉を字義通りに受け取りすぎる。集団の中での疲れが大きく、人の多い場所では疲弊して帰ってくることが多かったです。一方で、好きなことへの集中力と記憶力は驚くほど高かった。
一見すると「無気力な子」と「マイペースな子」——でも困りごとの根っこがまったく違います。その違いを理解するかどうかで、日常の声かけの精度がまるで変わります。
💬 同じ声かけがなぜ片方には通じないのか
育てていて最も難しかったのは、どちらかに通じる対応がもう一方には逆効果になることでした。
「もう少し頑張れる?」
ADHDの長男にはやる気になることがある。でもASDの次男には「どれくらい頑張ればいい?」「もう少しって何分?」と混乱させてしまいます。次男には「あと3問」「5分後に終わり」のように数字で伝える必要があります。
「なんでやらないの?」
ADHDの長男には「やろうとは思ってるのに!」と反発を生む。次男には「理由を答えなければいけない」と受け取られ、「理由がわからないからパニック」になることも。どちらにも「なんで」は使わない方が無難と気づきました。
「自分で考えてみて」
長男には「じゃあやってみる」と動き出せることがある。でも次男には「何を考えればいいかわからない」となってしまう。次男には「①②③の中からどれ?」という選択肢付きで提示する方が動けます。
同じ言葉でも、受け取り方も処理の仕方も違う。それを理解してから、声かけを「長男モード」「次男モード」と切り替えるようになりました。
📋 特性別「日常で効いた工夫」まとめ
ADHDの長男に効きやすかったこと
- 玄関に「今日の持ち物チェックリスト」を貼る(視覚で確認できると忘れ物が減った)
- スマホのアラームで行動の切り替えをサポートする
- 「まず1つだけやろう」と小さく区切って着手させる
- ゲーム感覚で「5分でどこまでできるか挑戦してみよう」と声かけする
ASDの次男に効きやすかったこと
- 朝に1日のスケジュールをホワイトボードに書いて見通しを持たせる
- 「○時まで」「△回やったら終わり」と終わりを数字で明示する
- ルーティンを変えるときは前日か朝に「今日だけ違うよ」と予告する
- 感情が乱れたときに「今、怒ってる?それとも悲しい?」と言語化を手伝う
👫 きょうだい間の「不公平感」にどう向き合ったか
二人の特性が違うと対応も違う。そのせいで「お兄ちゃんはいいのに、なんで俺はダメなの」「弟はずっとお母さんと一緒にいるのに」という言葉が出てきたことがありました。
私が大事にしてきたのは、「同じにしなくていい、でも理由は必ず説明する」という姿勢です。「お兄ちゃんはこうする方が上手くいくから。あなたはこっちの方が合ってるから」と、子ども自身が納得できる言葉で伝え続けました。
また「今日は長男との二人時間デー」「今週は次男と一緒に映画を観る日」と、それぞれと一対一の時間を意識的に作るようにしました。「自分だけのお母さんの時間がある」という安心感が、きょうだい間のわだかまりを和らげていきました。
✨ 二人が互いの特性を理解し始めた日
ある日、長男が「次男ってなんで急な変更がダメなの?」と聞いてきました。
「脳の感じ方が違うから、急に変わると怖くなっちゃうんだよ」と説明したら——「じゃあ俺が先に言ってあげればいいじゃん」と言って、その日から次男に「今日〇〇変わったよ」と伝える役を自然とやり始めました。
次男も「お兄ちゃんはなんでいつも忘れるの」と言っていたのが、「また忘れた〜(笑)」と笑って言えるようになっていった。
親が二人の特性を丁寧に説明し続けたことが、きょうだいの相互理解につながったのかな、と思っています。このエピソードは、今でも私の宝物のような記憶です。
📅 診断に至るまで——二人の「気になり始め」の違い
ADHDの長男——「おとなしい子」として見過ごされた
長男は保育園の頃から「集団行動が苦手」というより「指示が入らない」という感じでした。先生の話を聞いていない、周りについていけない、気が散りやすい。でも友達との関係は良好で、「おとなしい男の子」として片づけられてきました。
小学校で授業についていけない場面が増えてから、本格的な相談のきっかけになりました。ADHDは「社会生活での問題が出てから気づきやすい」典型的なパターンでした。
ASDの次男——1歳頃から「この子はそうかな」と感じていた
次男は1歳頃から特性の兆候がありました。とにかく落ち着かない。加減がわからず大胆で、面白いことをしようとして実際に面白いことをする子でした。一見すると天真爛漫で人気者——保育園でも「アイドル」と言われるほどでした。
ただ、私には最初から「この子はそうかもな」という感覚がありました。4歳頃、他の子が成長するにつれて集団の中で一人で過ごす様子が目立ち始め、長男の通院に同行したことをきっかけに診断を受けました。
診断がついたときの感覚は「やっぱりな」でした。驚きはなかった。もうわかっていたことだったから。
💪 二人を育てて気づいた「発達障害の子の強み」
ADHDの長男は、好きなことへの集中力と行動力がある。「やりたい!」と思ったら動ける。その勢いのまま高専に入り、今は自分の好きな分野でどんどん成長しています。
ASDの次男は、特定分野の知識量と正確さが誰にも負けない。一度興味を持ったことへの記憶力と分析力は驚くほど高い。数学は得意で、絵を描かせたらびっくりするくらい上手い。
「この子たちはどんな大人になるんだろう」と不安だった日があったのが、嘘みたいです。得意なことを活かせる環境と、信頼できる大人のサポートがあれば、発達障害のある子どもは驚くほど伸びます。それをこの二人が証明してくれています。
🙋 「二人同時に完璧に」は無理——それを認めたら楽になった
二人の発達障害の子どもを同時に「ベストな対応」で育てることは、正直無理でした。どちらかに手が取られているとき、もう一方を後回しにしてしまう日が続く。そのたびに罪悪感を感じていました。
でも「今日は次男に手がかかったから長男との時間が少なかった、明日は長男を優先しよう」という感覚で、トータルでバランスを取ることにしました。毎日完璧じゃなくていい。一週間の中でバランスが取れていれば十分——その発想の転換が、私自身を楽にしてくれました。
📚 発達障害の人が見ている世界
ADHDとASDの子どもがそれぞれどう感じているか——二人を育てながら何度も読み返した一冊です。「なんでこうなるの?」という疑問がすっと解けます。
✅ まとめ
❌ 「発達障害だから同じ対応でいい」と思う → ✅ ADHDとASDは困りごとの根っこが違う・声かけを切り替える
❌ きょうだい間を「同じに」しようとする → ✅ 違う対応の理由を説明する・一対一の時間をつくる
❌ 毎日完璧を目指して疲弊する → ✅ 一週間のトータルでバランスを取る
二人それぞれの特性を理解することが、二人それぞれへの支援の出発点でした。違いを知ることは、大変さを減らす一番の近道だと私は思っています。同じように悩んでいるお母さんへ——一人じゃないです。一緒に考えましょう。


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