📌 この記事でわかること
- 幼児期に「発達障害かも」と気づく行動の具体的なリスト(ADHD・ASD別)
- その行動が小学校以降の生活にどうつながるか
- 「様子を見る」の正しいやり方と記録のコツ
- 療育を考えるタイミングと、相談先の探し方
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長男が2歳になる前のことだった。
保育園の先生から「集団の中で一人でボーっとしていることが多い」と言われた日のこと、今でもよく覚えている。「個性の範囲かな」とも思った。「そういう子もいるよね」とも思った。でも引っかかりは消えなかった。
その感覚が正しかったと知るのは、長男が小学3年生でADHD(不注意優勢型)と診断されてからだ。あのとき動き始めていてよかった、と今は心から思う。
毎日そばにいるお母さんだからこそ気づけるサインがある。この記事では「どんな行動が気になるのか」「なぜその行動が後の生活に影響するのか」「いつ、どこに相談すればいいのか」を順番に整理していきます。
「何かが違う」という感覚を大切に
発達障害の特性は、早い子では1歳半頃から、多くは2〜4歳頃に日常の行動として現れ始める。ただしこの時期の「特性らしい行動」は「子どもらしさ」と区別がつきにくく、見落とされやすい。
「男の子だからじっとできない」「まだ小さいから仕方ない」——そういう言葉で片付けて様子を見るうちに、1年、2年と過ぎることは珍しくない。
⭐ 大切なのは「断定すること」じゃない。気になる行動があるなら、記録して、誰かに相談するという行動を早めにとること。その一歩が、後で必ず活きる。

こんな行動が続くなら注視して——ADHDのサイン
ADHDには「不注意優勢型」「多動・衝動性優勢型」「混合型」の3タイプがある。幼児期に目立つのは「多動」だけじゃない。おとなしくてボーっとしている子も、不注意優勢型のADHDである可能性がある。
❶ 食事中・読み聞かせ中・待ち時間に席を立つ・動き回る
❷ 一度に複数の指示を覚えられない・その場で行動に移せない
❸ 順番待ちができない・話の途中で割り込む・衝動的に動く
❹ 遊びを次々と変える・一つのことに2〜3分しかとどまれない
❺ 声をかけても「うわの空」・次の行動になかなか移れない
⭐ 特に「おとなしくてただボーっとしている」タイプは、授業を邪魔しない分、学校に入ってからも支援が後回しにされやすい。長男がまさにそうだった。
こんな行動が続くなら注視して——ASDのサイン
ASD(自閉スペクトラム症)は、コミュニケーションの困難・強いこだわり・感覚過敏が主な特性。幼児期は以下のような行動として現れやすい。
❶ 目を合わせることを嫌がる・視線が合っても短い・目線がずれる
❷ 欲しいものを指で指さない・「見て!」という共感の指差しがない(1歳〜1歳半頃のサイン)
❸ 名前を呼んでも振り向かない・呼びかけへの反応が薄い(耳の問題がない場合)
❹ 1歳半で意味ある言葉がない・2歳で単語がほとんど出ない・言葉を使わず要求する
❺ 同じ道順・同じルーティンへの強い執着があり、変化を激しく嫌がる
❻ 特定の音・食感・触感・においへの強い拒否反応がある
❼ 癇癪が激しく長い・切り替えができない・泣き止むのに30分以上かかる
❽ 他の子への関心が薄い・一人遊びを強く好む・集団の遊びに入れない
⭐ これらが「複数」「継続的に」見られる場合が相談の目安になる。1つあれば確定、ではない。なお、ADHDとASDは合併することも多く、どちらか一方とは限らない。
この行動は、後々の生活に影響が出やすい
気になる行動を「今は小さいから」と見過ごすと、小学校以降に困り事として表れやすいものがある。具体的に知っておくと、「様子を見る」の意味が変わる。
指示が通りにくい・待てない場合
授業中に立ち歩く・先生の話を最後まで聞けない・忘れ物が続く、という形で出てくる。学習の遅れや先生からの指摘が積み重なっていく。
ボーっとする・集中が続かない(不注意優勢型)
「問題を起こさない分」見落とされやすいのがこのタイプの落とし穴。宿題が出せない・提出物がない・板書が消えるまでに写せない、という困り事になりやすい。本人も「なぜできないのか」がわからず、自己肯定感が静かに削られていく。
感覚過敏
給食が食べられない・体育着が着られない・運動会に参加できない。「わがまま」と受け取られ、本人への負荷がじわじわ増える。
癇癪・切り替えの困難
友達とのトラブルが増える・登園拒否・最終的に不登校につながるリスクがある。次男の幼児期の癇癪はひどかった。電車の中で1時間泣き続けたこともある。それが小学校低学年でようやく落ち着いた。あの時期を乗り越えられたのは、早めに相談して動いていたからだと思っている。
⭐ 幼児期の困り事が成長で落ち着くこともある。でも「落ち着かなかった場合」に備えて早めに動いておくことで、選択肢は確実に広がる。

「様子を見る」を正しくやる——ただ待つのではなく記録する
専門家や保健師から「もう少し様子を見ましょう」と言われることがある。この言葉自体は悪くない。でも「ただ待つ」と「記録しながら観察する」では、次のステップで大きな差が出る。
記録に残しておくといいのは、こういう情報だ。
✅ いつ・どこで・どんな状況で起きたか
✅ 具体的に何をした・しなかったか
✅ どのくらいの時間続いたか・1週間に何回あるか
✅ 周囲の子と比べてどう違うか
たとえば「癇癪が多い」ではなく「火曜のスーパーで順番待ちのとき、20分泣き止まなかった。週に3〜4回この規模の癇癪がある」という形で残す。この記録が、後で専門家に相談するときの最強の材料になる。
⭐ スマホのメモアプリでいい。「今日もやった」「また同じパターン」の一言でも積み重ねると立派な記録になる。
📱 無学年式で自分のペースで学べる「すらら」
「どこからつまずいているかわからない」という子に向いた無学年制の学習教材。発達障害の子の学習サポートにも対応。さかのぼって基礎から学べるため、積み重なった苦手を少しずつ埋めるのに効果的です。
療育を考えるタイミング
「療育って、どのタイミングで考えればいいの?」——答えを先に言うと、気になり始めたときが、そのタイミングだ。
以下のような状況が続くなら、相談を検討してほしい。
✅ 保育園・幼稚園から「集団に入れない」「指示が通りにくい」と言われた
✅ 1歳半・3歳健診で「少し気になります」と言われた
✅ 癇癪・こだわり・感覚過敏が日常生活を圧迫している
✅ 本人が登園を嫌がる・集団の場で固まってしまう
✅ 親がずっと「何かが違う」という感覚を持っている
よくある誤解として「診断がつかないと療育を受けられない」というものがある。これは正確ではない。地域によっては、診断前でも相談・支援を受けられる窓口がある。「診断待ち」の状態でも動き始められる。
療育が必要か、判断してもらえる相談先
療育が必要かどうかは、専門家に見てもらって初めてわかるものだ。でも「どこに行けばいいかわからない」という声は多い。順番に紹介する。
市区町村の発達相談窓口(無料)
最初に行くならここ。役所・保健センター・子育て支援センターに「発達相談」の窓口がある。無料で、診断がなくても相談できる。「何かおかしい気がする」という段階でも受け付けてもらえる。ここから次の機関へ繋いでもらえることも多い。
かかりつけ小児科
「気になることがある」と伝えるだけでいい。必要があれば専門機関に紹介してもらえる。長男の場合、小児科→大学病院MRI→発達外来という流れで診断につながった。まず小児科から、が一番動きやすい。
保健センター(1歳6ヶ月・3歳健診)
健診は「相談する場」でもある。気になることを正直に伝えると、経過観察や次の相談先を案内してもらえる。遠慮せず言っていい。
地域の発達支援センター
各市区町村に設置されている福祉施設で、専門スタッフに無料で相談できる。療育の必要性の判断もここで行われることが多く、療育手帳の申請や支援計画の作成にも繋がっている。
大学病院・総合病院の発達外来・児童精神科
確定診断が必要な場合や、地域の窓口からの紹介がある場合に受診する。待ち時間が数ヶ月になることも多い。地域の相談窓口と並行して動くのが現実的だ。
まとめ
✅ 幼児期のサインは「複数」「継続」で見ることが大切。1つあれば即アウトではない
✅ 後々の生活に影響が出やすい行動を知っておくと、観察のポイントが絞れる
✅ 「様子を見る」はただ待つのではなく、記録しながら待つに変えると次に活かせる
✅ 療育の相談は「診断前」「悩み始めた段階」でもできる
✅ 最初の相談先は市区町村の発達相談窓口かかりつけ小児科
「気になる」と感じているなら、それはもう動き始めていいサインだ。診断が出ようと出まいと、子どもの困り事に早く気づいて動こうとしているお母さんの感覚は、必ず子どもを助ける力になる。
少しでも参考になれば嬉しいです。
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