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📌 この記事でわかること
- 不登校と発達障害がどれくらい関係しているか、データを交えて確認
- 小学校・中学校・高校それぞれの不登校の原因と特徴
- 男女で違う?不登校の出方の差
- 地域や校風によって「なりやすさ」が変わる理由
- 私立小学校に入れれば防げる?正直な答え
- 発達障害・グレー・定型発達の子を持つ親が今できる予防策
「うちの子、学校に行きたくないって言い出したらどうしよう」
発達障害のある子を育てていると、この不安がいつも頭の片隅にある——そんなお母さんは多いと思います。
私もそうでした。
次男(ASD)が小学2年のとき、担任から「虐待に近い扱い」を受けたことがあります。あのとき、もし私が動かなかったら——今でもぞっとします。
長男(ADHD)は小学1年5月に、約1週間の行き渋りがありました。頭痛や夜尿が続いて、本人も「なんで行きたくないかわからない」という状態で。
2人のリアルな経験を持ちながら、今回は「不登校と発達障害の関係」を正面から取り上げます。
発達障害の子を持つお母さんだけでなく、グレーゾーン・定型発達の子を持つお母さんにも読んでほしい内容です。不登校は「特別な子だけの話」ではないから。
🔗 不登校と発達障害、実際どれくらい関係しているの?
まず数字からお話しします。
文部科学省の調査(2023年度)によると、小中学校における不登校の児童生徒数は約34万人。過去最多水準が続いています。
その中で、発達障害(ADHD・ASD・LD等)のある子どもが不登校になる割合は、定型発達の子どもと比べて明らかに高いことが複数の研究で示されています。
⭐️ ここが大事!
発達障害の子が不登校になりやすいのは「意志の弱さ」でも「育て方の失敗」でもありません。
学校という環境と、その子の特性とのミスマッチが起きやすい構造があるんです。
発達障害と不登校がつながりやすい主な理由はこちらです。
✅ 感覚過敏(音・光・においなど)で学校生活がしんどい
✅ 集団行動・暗黙のルールに合わせることが難しい
✅ 友達関係のトラブルが起きやすい
✅ 「なぜ怒られているかわからない」という体験が積み重なる
✅ 学習のつまずきで自己肯定感が下がりやすい
✅ 疲れや限界を「言葉にして伝える」ことが苦手
どれも「その子の問題」ではなく、「環境と特性のずれ」です。そこを理解するだけで、親としての対応が変わってきます。
🏫 小学校での不登校:「なんとなく行けない」の裏にあるもの
小学校の不登校は件数だけ見ると中学より少ないですが、近年増加が著しいのが「小学1〜2年生」と「小学4年生前後」という2つの時期です。
小1・小2の不登校:「小1の壁」と感覚への負荷
保育園・幼稚園とは全く違う環境が一気にやってきます。決まった席、長い授業時間、大きな音の体育館、給食の時間、全員そろっての移動——。
定型発達の子でも「小1の壁」と呼ばれるしんどさがあります。発達特性のある子は、この適応のハードルがさらに高くなります。
長男が小1の5月に行き渋りを起こしたのも、今思えばここが大きかったと感じています。授業を妨害しない不注意優勢型のADHDは「おとなしいから問題なし」と見落とされやすく、しんどさが誰にも届かないまま蓄積してしまうんです。
小4の壁:自己認識と「できない自分」
小学4年生ごろになると、子ども自身が周りとの違いを強く意識し始めます。
「なんで自分だけできないんだろう」
「どうして友達にうまくなじめないんだろう」
この自己認識の深まりと「できない体験の積み重ね」が重なると、学校への拒否感が生まれやすくなります。特に未診断・支援なしで来た子には、この時期がターニングポイントになることが多いです。
「うちの子はまだ低学年だから大丈夫」と思っていると、気づいたころには疲れ切っていた——ということも起きます。早めのサインキャッチが大切な時期です。
📚 中学校での不登校:思春期×発達特性の重なり
不登校の数が一気に跳ね上がるのが中学校です。
中でも「中学1年生への入学直後」と「中学2年生」での増加が目立ちます。
中1ギャップ:環境リセットの衝撃
小学校から中学校への移行は、子どもたちにとって「別の世界に放り込まれる感覚」です。
担任が複数教科の先生に変わる、クラス替えで人間関係がリセットされる、部活が始まる、テストの難易度が上がる——これが一気にやってきます。
発達特性のある子は、環境の変化への適応が苦手なことが多いです。「小学校ではなんとかやれていたのに」という子が、中学入学と同時に急にしんどくなるパターンはとても多い。
⭐️ ポイント
「環境が変わるとき」は要注意。進級・転校・入学のタイミングは、発達特性のある子に特にしんどさが出やすい時期です。その前後は親が少し多めにアンテナを張っておくと安心です。
思春期と二次障害
思春期は「自分とは何か」を模索する時期。定型発達の子でもその波は大きいです。
発達特性のある子は、思春期に「自分の特性への気づき」がさらに重なります。
長男は中学時代、イライラや家族への当たりが強くなり、勉強もほとんどしませんでした。あのころを思い返すと、「しんどかっただけなんだ、悪意はなかった」とはっきりわかります。でも当時は私もしんどかった。
発達特性が背景にある場合、中学期に抑うつや不安障害などの「二次障害」が出てくることがあります。二次障害が出ると、不登校→さらに学校が怖くなる→長期化、という流れになりやすいです。
この二次障害を防ぐためにも、「しんどいときに言える関係」を中学前から作っておくことが大切です。
🎓 高校での不登校:「合わない環境」と隠し続けた疲れ
高校での不登校は、原因が少し違う顔を見せます。
中学まで「周りに合わせること」でなんとかやってきた子が、「自分で選んだ高校」に来て、それでもやっぱり合わないと気づいたとき——。
高校の不登校は「入学直後」「夏休み明け」「進級時」のタイミングに多く見られます。
発達特性のある子が高校で行き詰まりやすい理由はこちら。
✅ 進学先のレベル・雰囲気が自分に合っていなかった
✅ 「高校に入れればなんとかなる」という期待が崩れた
✅ 特性を隠して適応してきた疲れ(カモフラージュ疲れ)が限界に達した
✅ 課題・テストの量が増えて処理しきれない
✅ 「普通に見える」ために周囲から理解されにくい
高校生になると、親も「もう大きいから」と少し距離を置きがち。でも、この時期こそ「話を聞いてくれる人が近くにいるか」が大きく影響します。
👦👧 男女で違う?不登校の出方の差
不登校は、男女で「見え方」が少し違います。
数字だけ見ると、男子の方が不登校の人数は多い傾向があります。ただし女子は「不登校として表に出ない形でしんどさを抱える」ケースが多いとも言われています。
⭐️ 男女差のポイント
男子:しんどさが「行動」として表に出やすい。衝動的・外向きな特性が摩擦を生みやすく、比較的早めにSOSが見える
女子:表面上は「なんとかこなしている」ように見えながら消耗するケースが多い。ASDやADHDの女子は特に「カモフラージュ(うまく適応しているように演じること)」が上手で、見逃されやすい
発達障害の女の子は特に「できていないのに、できているように見える」問題があります。
「友達もいる、成績も悪くない」——でも実はずっと演じ続けて消耗しているというケースが、中高女子に多く報告されています。この疲れが限界に達したとき、突然学校に行けなくなることがあります。
男子は「行かない」が早めに表に出るぶん、早期対応のチャンスがあるとも言えます。女子の場合は「元気そうに見えるうちから」早めに話を聞く機会を作ることが大切です。
🗾 地域・校風で「不登校になりやすさ」は変わる?
あまり語られないテーマですが、実はここに大きな差があります。
地域差:都市部と地方の違い
都市部は学校の選択肢が多い分、「合わなければ転校・転学」という出口が見えやすいです。一方で人間関係が希薄になりがちで、「誰にも気づかれないまま消耗する」リスクもあります。
地方は学校の選択肢が少なく、「その学校しかない」という状況がしんどさを強めることがあります。ただし教師・地域との距離が近く、サポートが手厚い学校も地方には多いです。
校風差:「管理型」と「自由型」
同じ地域でも、学校によって雰囲気は全然違います。
✅ 管理型(細かいルール・一律対応):定型発達の子には安心感がある反面、発達特性のある子には「また怒られた」体験が積み重なりやすい
✅ 自由型(比較的ゆるい校風):発達特性のある子には馴染みやすいこともあるが、「暗黙のルール」を読むのが苦手な子は逆に浮いてしまうことも
「発達特性のある子に向いている校風かどうか」を学校選びで確認することは、不登校予防の観点から非常に大切です。実際に学校を訪問して、先生の対応・子どもたちの雰囲気を見ることが何より参考になります。
🏫 発達障害の子を私立小学校に入れれば防げる?
「受験して私立小学校に入れれば、発達障害でも安心できるのでは?」
こういう選択を考えているお母さんは少なくないと思います。
結論から言うと——「学校次第で効果あり、ただし万能ではない」です。
⭐️ 私立小学校のメリット・デメリット
✅ メリット
・少人数クラスで教師の目が届きやすい学校もある
・「家庭の教育方針」を大切にする文化がある学校も
・特定の得意分野(芸術・スポーツ等)に特化した学校が合う子もいる
❌ デメリット・注意点
・発達障害への支援体制は学校によってバラバラ(公立の支援級・通級の方が手厚い場合も多い)
・「できる子が多い環境」でできなさがより目立つリスクがある
・通学距離・時間の負担が体力的にしんどい子には逆効果になることも
・中学・高校受験で再びプレッシャーがかかる構造になっていることが多い
一番大切なのは「その学校が、この子の特性を理解して対応してくれるか」です。
ブランドや偏差値ではなく、「先生と話したとき、発達障害の話にどう反応したか」「支援の前例があるか」を確認することの方がずっと重要です。
私立に入れること自体がゴールになってしまうと、無理して受験→入学→やっぱり合わない、というパターンになりかねません。「この学校なら、うちの子が安心できる」という確認なしに進学先を決めるのは避けたいところです。
🛡️ 先回りして気をつけたいこと|発達障害・グレー・定型発達の子を持つ親へ
不登校は、なってしまってから動くより「なりにくい状態を先に作ること」の方がずっと大切です。
発達障害・グレーゾーン・定型発達の子に共通する「先回り予防策」をまとめました。
① 子どもの「しんどいサイン」を早めにキャッチする
「学校行きたくない」とはっきり言える子はそう多くありません。
むしろ、こんなサインが先に出ます。
🔴 朝、頭痛・腹痛が増える
🔴 帰宅後の不機嫌・ぐったり感が強くなる
🔴 準備がやけに遅くなる
🔴 給食や授業の話をしなくなる
🔴 「明日どうしよう」という発言が増える
長男の場合、行き渋りの前に「夜尿」と「頻繁な頭痛」がありました。言葉にできないしんどさが体に出ていた。言葉より体の変化の方が先に教えてくれることがある、と今は思います。
② 「家が安全基地」になっているか確認する
不登校リスクを下げる最大の保護因子のひとつが「帰れる家がある」という安心感です。
学校でしんどいことがあっても、家に帰れば安心できる。その一点があるだけで、子どもの回復力はまるで違います。
「学校のことを責めない時間を作る」「失敗しても怒らない瞬間を増やす」——これだけでも違います。「今日も来てくれてよかった」という気持ちを、言葉にして伝えてあげてください。
③ 学校以外の「居場所」を早めに作る
学校だけが子どもの世界になってしまうと、学校でうまくいかなくなったとき、逃げ場がなくなります。
習い事・地域のスポーツクラブ・放課後デイ・オンラインのつながり——なんでもいい。「学校以外でも自分を認めてくれる場所」が一つあるだけで、子どもはずいぶん楽になります。
次男はバスケ部と家庭教師との関係が「居場所」になっています。「学校の成績がどうであれ、ここがある」という安心感は本人にとって大きいと感じています。
④ 担任と早めにつながっておく
「何かあってから相談する」より、「何もない時期から話しておく」方が、いざというとき格段に動きやすくなります。
私は次男が小学校に入学したとき、4月中に自分から担任に面談を申し込みました。ASD・特性・通院状況を先に伝えておいたことで、その後の連携がスムーズになりました。
発達障害がない子でも、「うちの子はこういうことが苦手です」と最初に伝えておくだけで、先生の見方が変わることがあります。「困ってから動く」ではなく「困る前に顔をつないでおく」。これが親にできる一番コスパのいい予防策かもしれません。
⑤ 「休む」を責めない文化を家庭に作る
「学校は絶対行かなければならない」という空気が家に充満していると、子どもはしんどくなっても言い出せません。
「しんどいときは休んでいい」「話してくれてよかった」という文化を普段から作っておくと、問題が小さいうちに表面化しやすくなります。
「休む」こととは、「不登校になる」ことは違います。「休んでもいい家」があるからこそ、本当の不登校が長引かずに済むこともある。
⑥ 発達グレーゾーンの子こそ「早めの評価」が鍵
「診断がつくほどじゃないかも」と思っていても、日常生活で困っているなら、専門家に相談する価値はあります。
発達検査(WISC等)を受けることで、「得意と不得意の凸凹」が数字で見えてきます。それが支援の入り口になります。
次男は小学1年時にIQ85でしたが、小学5年時にIQ113まで上がりました。「良い生活環境と支援を受けることでIQが上がる項目がある」と福祉の先生から教えてもらいました。支援はどこかで必ず実を結ぶ——そう信じて続けてきてよかったと思っています。
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✅ まとめ
今回お伝えしたことを整理します。
❌ 不登校は「意志の弱さ」「育て方の失敗」ではない
✅ 環境と特性のミスマッチが原因になっていることがほとんど
❌ 私立小学校に入れれば安心、ではない
✅ 「この学校が、この子の特性を理解してくれるか」の確認の方が大切
❌ 不登校になってから動けばいい
✅ 「なりにくい状態」を先に作ることが最大の予防になる
発達障害のある子を育てていると、不安は尽きません。でも「今できること」は必ずある。
一番大切なのは、子どもが「しんどい」と言えるお母さんでいること。それだけで、子どもの世界はずいぶん安全になります。
焦らず、一緒に進んでいきましょう。



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