📌 この記事でわかること
- 発達障害の子の留守番、わが家が任せ始めたタイミングと判断基準
- 決めておいてよかった留守番のルール(電話・来客・食事)
- 意外な落とし穴だった「お金」の壁と、少しずつ広がる「できる」
「留守番って、いつからさせていいんだろう」。
発達障害の子を育てていると、この「いつから」問題が、いちいち重たいですよね。世間の目安どおりにはいかない。かといって、いつまでも連れて歩くわけにもいかない。
ADHDの長男とASDの次男。わが家の留守番デビューまでの道のりと、決めておいてよかったルール、そして意外なところでつまずいた話を書きます。
🏠 いつから?——正解より「その子基準」だった
先に結論を書くと、わが家の答えは「何歳から」ではありませんでした。
短い買い物程度なら、小学校高学年から。ただしそれは学年で決めたというより、次男の様子で決めたという方が近いです。長男だけなら、もう少し早く任せられたかもしれない。でも、下の次男が心配で踏み切れなかった。だからわが家の留守番は、「次男が高学年になった頃」が本格的なスタートでした。
踏み切れた一番の理由は、次男の多動が落ち着いたことです。幼い頃は目を離すと外に出て行ってしまう子でしたが、小学校に入って、勝手に出ていくことがなくなった。「家から出ない」が信じられるようになって、はじめて留守番は選択肢になりました。年齢より、その子の今の状態。留守番の「いつから」は、そこで決めていいと思います。
幼い頃の次男は、鍵を高い位置に付け替えても、椅子を運んできて自分で開けてしまう子でした。気づくと、いない。近所のお友達のお母さんまで巻き込んで探し回ったことが、一度や二度ではありません。あの頃のわが家に「留守番」という言葉は、まったく存在しませんでした。だからこそ、小学校に入って勝手に出ていかなくなったとき、これは大きな変化なんだと思えたんです。留守番の判断は、家の中で何ができるかより、外に出て行かないと信じられるかどうかが先でした。
👬 きょうだいでの留守番——ひとりと二人は別物
やってみて分かったのは、ひとりの留守番と、きょうだい二人の留守番は、難易度がまったく違うということでした。
長男は、「次男がいれば大丈夫」。誰かがいるだけで、あの子は落ち着いて過ごせます。逆に、長男ひとりで長時間となると、これがまだ難しい。兄だから平気、とはならないのがおもしろいところです。
次男は、短時間なら平気でも、長時間になると不安になるようでした。一度、私の買い物が長引いたとき、次男から電話がかかってきたことがあります。何か事件が起きたわけではなくて、たぶん、心細くなった。ああ、この子の限界時間はこのくらいなんだな、と教えてもらった電話でした。
留守番の練習は、そうやって「うちの子たちの持ち時間」を親が学んでいく過程でもあったと思います。
📱 決めておいてよかったルール
わが家の留守番ルールは、シンプルです。
携帯を手元に置いておく。私からの連絡には、必ず出る。これが大前提。連絡がつく、という一点が確保されていれば、親の不安は半分になります。
家の固定電話には、出ない。かかってくるのはセールスがほとんどだから、出ない一択。判断に迷う場面を、最初からルールで消しておきます。
来客(インターホン)にも、基本出ない。これも同じ理由です。ただし、荷物の配送予定があるときは別。「今日は宅配が来るよ」と事前に伝えておいて、インターホンの画面で相手を確認してから出る。これは最近できるようになったことで、地味にうれしい成長でした。
どこかに出かけるときは、連絡する。家にいるはずの子がいない、が一番こわいので、これも約束にしています。
ポイントは、「臨機応変に判断してね」を求めないことだと思います。出る・出ない、する・しない。迷わなくていいように、白黒はっきりしたルールにしておく。判断はルールに任せて、本人は従うだけでいい形が、うちの子たちには合っていました。
もうひとつ、やってよかったのが、このルールを紙に書いて貼っておくことでした。口で伝えるだけだと、いざその場面になったときに思い出せないことがあります。玄関のドアと、電話のそばに、短い文で貼っておく。張り紙や目で見て分かる道具を使うことは、心理士さんに教えてもらってから、わが家の定番になりました。覚えさせるのではなく、目に入る場所に置いておく。それだけで、できることが増えていきました。
🍙 食事とおやつは、「事前に伝える」が必須
もうひとつ、うちならではの必須事項があります。食事やおやつは、事前に「これを食べてね」と伝えておくこと。
冷蔵庫に何かある、では動けません。「冷蔵庫のおにぎりと、棚のお菓子はどっちも食べていいよ」と具体的に指定しておく。そうすれば安心して食べられるし、こちらも「お昼どうしたかな」とやきもきしなくて済む。留守番は、家を出る前の仕込みで決まるところがあります。
💰 地味につまずいた「お金」の壁
意外な落とし穴だったのが、お金でした。
近くのスーパーに買い物に行くくらいは、もうできます。ただし、現金を渡しておく必要がある。キャッシュレスの時代なのに、と思うかもしれませんが、次男はPayPayが、何度教えても使えないんです。画面の手順が毎回同じに見えないのか、途中で分からなくなるのか。教えても教えても、定着しない。
だからわが家は、いさぎよく現金です。使える手段で回せば、それでいい。世の中の標準に合わせることより、その子が確実にできる方法を選ぶこと。留守番まわりは特に、そう割り切っています。
⭐ここが大事!
留守番の「いつから」は、年齢では決まりません。わが家の基準は、次男が勝手に外に出て行かなくなったこと。そのうえで、ルールは白黒はっきりと(固定電話は出ない・来客も基本出ない)、食事は事前に指定、お金は確実に使える現金で。その場で判断させないことが、そのままその子を守るルールになります。
🌱 少しずつ、「できる」は増えていく
そんなわが家の留守番も、今はずいぶん様変わりしました。
高専生になった長男と、中2の次男。二人とも、留守番はもう大丈夫です。それどころか、ひとりでリビングを独占して、ゆったり過ごせるのを喜ぶくらいになりました。母がいない家が、不安な場所から、ちょっと自由な場所に変わったようです。
とはいえ、今でも目安は半日まで。丸一日はまだ試していません。インターホンに出られるようになったのも最近のこと。できることは増えたけれど、一気に増えたわけじゃなくて、階段を一段ずつでした。
留守番に踏み切れずにいるお母さんへ。目安の年齢より、その子の今を見て、短い買い物の30分から。ルールは白黒はっきりと、仕込みは具体的に。うちはそれで、電話一本ぶんずつ、留守番の時間を伸ばしてきました。焦らなくて大丈夫です。
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