📌 この記事でわかること
- 運動会や秋の行事が、発達障害の子にとってしんどい理由
- まる1日の運動会と分散開催、わが家の子どもたちに起きた違い
- 行事の季節に家でできるフォローと、先生への伝え方
※本記事にはPRが含まれます
秋が近づくと、学校から行事のプリントが増えてきますよね。
運動会、音楽会、校外学習。まわりのお母さんたちが「楽しみだね」と言うなかで、私はいつも、楽しみ半分、心配半分でした。わが家のADHDの長男とASDの次男にとって、行事は「特別な楽しい日」であると同時に、「いつもと違う、しんどい日」でもあったから。
この記事では、運動会を中心に、行事の何がしんどいのかと、わが家がやってきたフォローをまとめました。
🏃 なぜ運動会は、発達障害の子にしんどいのか
子どもたちを見てきて感じた理由は、大きく4つあります。
ひとつめは、練習期間に日課が崩れること。運動会の前は、時間割が組み替えられて、練習、練習、また練習。見通しが立たないと不安になる次男にとって、「いつも通りじゃない毎日」が何週間も続くこと自体が負担でした。
ふたつめは、音とざわめき。ピストルの音、大音量の音楽、応援の声。次男は幼い頃、大きな音や特定の音をとても怖がる子でした。耳から入る刺激が多い日は、それだけで体力を削られます。
みっつめは、一斉指示のスピード。長男は多動のない、ボーッとして遅れていくタイプのADHDです。「はい、次は入場門に移動して」の一言で全員が動くなか、ひとりだけ取り残される。本人なりに必死でも、集団のスピードには追いつけないことがありました。
よっつめは、「みんなと同じ」の圧力。行進も、ダンスも、応援も、そろっていることが良しとされる日。ふだんの授業以上に「同じにできること」が求められるのが、行事という日なんですよね。
おもしろいのは、同じ「行事が苦手」でも、兄弟でしんどさの中身がまったく違ったことです。ADHDの長男は、一斉指示のスピードと段取りにつまずくタイプ。次の動きを聞き逃して、気づいたらひとりだけ違う場所にいる。いっぽうASDの次男は、見通しの立たなさと音がつらいタイプ。何がいつ起きるかわからない一日そのものが負担でした。だから声かけも、長男には「次はこれだよ」と直前のひとこと、次男には「今日はこの順番だよ」と前もっての見取り図。同じ行事でも、支え方は一人ずつ違っていいんだと思います。

📅 まる1日の運動会だった頃——わが家の話
コロナ前、長男が小5、次男が小2の頃までは、運動会といえば朝から夕方までのまる1日でした。競技もたくさんあって、親としては見ごたえのある一日。でも、うちの子たちにとっては、長すぎる一日でした。
朝早くから場所取りをして、炎天下で何時間も自分の出番を待つ。出番と出番のあいだも、応援席でじっと座っていなければいけない。ただでさえ刺激の多い日が、朝から夕方まで続く。終わったあとの子どもたちの消耗ぶりを見るたびに、「楽しかったね」と言いながら、内心ではほっとしていたのを覚えています。
それがコロナをはさんで、わが子たちの学校では開催のかたちが変わりました。今は5月の運動会でリレー、秋の運動会で学年競技が2種目。半日で終わる、コンパクトな運動会が2回です。
そして気づいたんです。このペースが、うちの子たちにはちょうどよかった。
出番がしぼられているから、見通しが立てやすい。練習期間も短くて、日課の崩れが少ない。拘束時間が短いから、消耗しきる前に帰ってこられる。世の中的には「縮んでしまった運動会」かもしれないけれど、わが家にとっては、まる1日の運動会よりずっと参加しやすいかたちでした。
「行事はフルサイズで経験させてこそ」と思い込んでいた自分に気づかされた出来事でもあります。量より、その子が消耗しきらずに参加できることのほうが、ずっと大事だったんだなと。
🏀 でも「好きなこと」なら、集団でも輝ける
行事がしんどい子=集団がぜんぶ苦手、というわけでもないんです。
次男は中学からバスケ部に入って、楽しく続けています。バスケだって集団だし、音もざわめきもある。でも「好きだから」参加できる。自分で選んだ場所だから、がんばれる。
運動会がしんどいのは、集団だからではなくて、「選べないまま、みんなと同じを求められる」からなのかもしれません。そう考えると、行事で消耗するわが子を「集団が苦手な子」と決めつけなくていいんだと思えます。
🏠 行事の季節に、家でできるフォロー
わが家でやってきたのは、特別なことではありません。
まず、当日までの流れを前もって見せること。プログラムが配られたら一緒に見て、「あなたの出番はこれとこれ」「出番の前はここで待つ」と確認しておく。見通しがあるだけで、次男の不安はだいぶ減りました。
つぎに、がんばらなくていい範囲を決めておくこと。「応援は声を出さなくていい」「疲れたら先生に言って抜けていい」。全部がんばる前提を、家でゆるめておいてあげる。
そして、終わったあとのクールダウン。行事の日の夜と翌日は、予定を入れずに家でだらだらさせる。行事の疲れは、その日だけでは抜けません。がんばった分の回復時間まで含めて行事、と考えるようにしていました。
音への対策も、うちでは「決めごと」にしていました。次男は幼い頃から、大きな音や特定の音が苦手な子です。ピストルの音がつらいなら、そのタイミングだけ耳をふさいでいい。音で頭がいっぱいになったら、先生に言って列から抜けていい。そう前もって本人と約束しておくんです。イヤーマフや耳栓という道具の選択肢もあります。大事なのは道具そのものより、「がまんしなくていい」とあらかじめ決まっていること。逃げ道が最初から用意されていると、子どもは案外、最後までその場にいられたりするんですよね。
🤝 先生には、練習が始まる前に伝える
わが家は昔から、「家での様子を親から先に伝える」スタイルでやってきました。行事も同じで、練習期間が始まる前に一言入れておきます。
「行事の練習期間は疲れやすい子なので、様子を見ていただけると助かります」「本人がつらそうなときは、見学や別行動も検討させてください」。先にこちらの希望を伝えておくと、先生も対応しやすいし、当日になって急にお願いするより、ずっと話がスムーズでした。
見学や部分参加は、逃げではなく選択肢のひとつ。そこは親がはっきり持っておいていいところだと思います。
📱 勝ち負けのない場所も、用意しておく
運動会がしんどい子ほど、競わなくていい場所で自信を持てる経験が要ります。LITALICOワンダーは発達障害やグレーゾーンの子の受け入れに慣れたプログラミング・ものづくり教室で、勝ち負けがなく自分のペースで進められます。行事が苦手でも、輝ける場所は別にあります。
⭐ここが大事!
運動会がしんどいのは、やる気ではありません。音と人の多さと見通しのなさが、一度に来る日だからです。全部に合わせようとせず、練習が始まる前に先生に伝えておく。そして「好きなこと」なら集団でも力を出せる子はいます。参加できた部分を、家で認めてあげてください。
🍂 「みんなと同じ」に合わせようと、焦らなくていい
本音を言うと、私も昔は、みんなと同じように一日参加して、みんなと同じように楽しんでほしいと願っていました。まわりの子と比べて、落ち込んだ日もあります。
でも、まる1日の運動会で消耗しきっていた子どもたちが、半日の運動会なら自分の出番をちゃんと走って帰ってくる。そのすがたを見て、思ったんです。参加のかたちは、その子に合っていればいい。
行事の目的は「みんなと同じにやりきること」じゃなくて、その子なりに参加して、ちょっとでも「できた」を持ち帰ること。そう決めてから、行事の季節が、前より少しだけ好きになりました。
今年の秋、お子さんの行事が、消耗ではなく小さな「できた」で終わりますように。
🔖 あわせて読みたい
🎁 【無料プレゼント】発達特性まとめシート
「うちの子の特性、どう伝えればいい?」——先生や周りに渡せる1枚の特性シートを、LINE登録で無料プレゼント中。診断・WISC・支援のヒントもLINEでそっとお届けします。
※いつでも解除できます。しつこい配信はしません。
ランキングに参加しています。応援クリックしてもらえると嬉しいです🌸


コメント