高専で赤点を取った——ADHD長男の単位危機と、親としてやったこと・やらなかったこと

ADHD長男の記録

📌 この記事でわかること

  • 高専の「赤点・単位制度」の仕組みと、普通高校との違い
  • ADHDの子が単位を落としやすい理由——特性との関係
  • 長男が赤点を取ったときの話と、親がやったこと・やらなかったこと
  • 高専を検討している発達障害の子を持つ親へ——知っておいてほしいこと

※本記事にはPRが含まれます

「赤点取ったって連絡来た」

長男が高専に入って最初の試験シーズン。学校から連絡が来たとき、「ああ、来たか」と思いました。想定していなかったわけではない。でも実際に来ると、やっぱりドキッとします。

ADHD長男は現在高専2年生。高専に入れてよかったと思っている一方で、単位の管理は今も課題のひとつです。

高専を検討している親から「赤点・留年が怖い」という声をよく聞きます。その不安、正直だと思います。高専の単位制度は普通高校とは違う厳しさがあります。でも「だから高専はやめた方がいい」ということでもない。知った上で入るのと、知らずに入るのとでは全然違う。そのために書きます。

高専の赤点・単位制度——普通高校との違い

まず仕組みを整理します。

普通高校では、成績が悪くても「追試」「補講」で救済されることが多い。よほどのことがない限り留年しません。でも高専は違います。

高専の赤点の仕組み(一般的な例):
通常、60点未満が赤点。赤点を取ると「再試験」のチャンスがあります。再試験でも合格点に達しないと、その科目の単位を落とします。落とした単位が一定数を超えると留年です。

学校によって細かいルールは違いますが、共通しているのは「単位が取れなければ留年」という厳格さ。普通高校より留年・退学のリスクが高いのが高専の現実です。

⭐️ ここが大事!高専の留年基準は学校によって異なります。長男の学校では「単位を6つ落として再試験もダメだった場合」が目安のようです。5年制なので留年すると6年通うことになり、精神的にも金銭的にも負荷は大きくなります。

ADHDの子が単位を落としやすい理由

「頭が悪いから単位を落とす」わけではありません。ADHDの特性が、高専の単位制度と相性が悪い部分があります。

① 試験日程の管理ができない
ADHDの子はワーキングメモリの弱さから、複数の試験日程を頭の中で管理することが苦手です。「気づいたら明日が試験だった」「再試験の日を忘れていた」——これが実際に起きます。

長男も試験スケジュールの管理が課題のひとつです。科目数が多い高専では、試験が重なることも多い。「今週何の試験がある?」と聞いても「あー、なんか多い気がする」という返事が来ることがあります。

② 提出物が出ない
高専では、試験の点数だけでなくレポートや課題の提出が単位に影響することがあります。ADHDの子の提出物の苦手さは、高専に入っても変わりません。「出したつもりだった」「どこかに入ったまま出てなかった」が積み重なると、試験の点数が取れていても単位を落とすケースがあります。

③ 専門科目の積み上げが速い
高専の数学・専門科目は進みが速く、理解できないまま次に進むと一気に詰まります。ADHDの不注意特性で「あの授業は集中できなかった」が続くと、欠けた部分が気づかないうちに大きくなっていく。

④ 「ヤバい」という自覚が遅い
ADHDの子は自己モニタリングが苦手なため、「今どのくらいの状態か」を自分で把握するのが難しいです。「なんか試験うまくいかなかった気がする」程度にしか感じていないのに、実際は赤点ギリギリ、ということが起きやすい。

長男が赤点を取ったとき——実際にどうなったか

学校から「再試験の対象になっています」という連絡が来ました。

正直、このとき私が一番びっくりしたのは「本人があまり気にしていなかった」ことです。「そんなに悪かったんだ」という軽い感じで、深刻さがなかった。ADHDの特性として、「今起きていないこと」のリスクが感覚的に伝わりにくい——まさにそれでした。

再試験の日程は本人に管理させました。私が代わりに管理することもできたけれど、そこは本人に任せました。理由は、「今後もずっと私が管理できるわけではない」から。失敗しながら自分で動く経験が、長い目で見て必要だと思ったからです。

再試験は合格できました。単位は落とさずに済みました。

ただ、この経験を経ても、長男の試験管理の苦手さは変わっていません。毎回試験シーズンになると「今週何の試験ある?」と確認するようにしています。全部を私が管理するわけではなく、「アンテナを張っておく」という感じです。

親がやったこと・やらなかったこと

やったこと:
✅ 試験シーズンになったら「今週何の試験ある?」と確認する
✅ 再試験の日程を本人が把握しているかだけ確認する
✅ 「大丈夫?」より「再試験の準備できてる?」という具体的な声かけ
✅ 担任の先生とのやりとりの窓口を開けておく(困ったらすぐ連絡できる関係)

やらなかったこと:
❌ 私が全部スケジュールを管理する(本人に経験させる)
❌ 単位を落としたことを責める(「なんで落とすの」と言っても特性は変わらない)
❌ 勉強内容に踏み込みすぎる(高専の専門科目は親には教えられない)
❌ 留年を過度に怖がらせる(不安が強くなると動けなくなるタイプ)
✅ 長男との約束——「勉強のことはあまり口を出さない」。本人が動ける範囲で任せる。

⭐️ ここが大事!「管理しすぎない・でも把握する」のバランスが難しい。でも長男の場合、責めると追い詰められて逆に動けなくなる。「次どうする?」という前向きな問いかけの方が機能します。

高専を検討している親へ——知っておいてほしいこと

高専への入学を考えているなら、単位制度について事前に話し合っておくことをすすめます。

✅ 「赤点を取ったらどうするか」を入学前に親子で話しておく
「もし再試験になったら、どう準備するか」「先生に相談するか、自分でやるか」——これをあらかじめ決めておくと、いざというときパニックにならなくて済みます。

✅ 担任との関係を早めに作っておく
ADHDの特性を担任に伝えておくと、「成績が危ない状態のときに事前に声かけしてもらえる」「再試験のスケジュールを念押ししてもらえる」ことがあります。うちも入学時に担任に特性を伝えました。

✅ 「留年しても終わりじゃない」と親が腹を決めておく
留年は最悪のケースではありません。退学して進路を変えることも選択肢のひとつ。「何があっても一緒に考える」という姿勢が、子どもの安心につながります。

✅ 学校のサポート体制を事前に確認する
「発達障害のある学生への支援はありますか?」「単位が危ない状態のとき、学生本人や保護者への連絡はありますか?」——オープンキャンパスや見学のときに確認しておくと安心です。

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まとめ

  • ✅ 高専の単位制度は普通高校より厳格。赤点→再試験→それでも取れないと留年
  • ✅ ADHDの子は「試験管理・提出物・自覚の遅さ」で単位を落としやすい
  • ✅ 長男は単位を2つ落とした。来年の再履修で取り戻せると本人は言っているが、結果は今後次第
  • ✅ 親は「管理しすぎず・でも把握する」バランスで関わる
  • ✅ 入学前に「赤点になったときの動き方」を親子で話しておくと安心
  • ❌「知らずに入って後悔」より「知った上で入る」方が親も子も強くなれる

高専を選ぶことは「リスクを取ること」でもあります。でも長男を見ていて思うのは、リスクを知った上で選んだ道の方が、親も子も腹が決まるということです。「こういう可能性もある」と知っておくだけで、いざというときの動き方が変わります。同じ状況で悩んでいるお母さんに、少しでも参考になれば嬉しいです。

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