発達障害の子に家庭を持ってほしい——配偶者選び・遺伝の心配・「結婚するな」論への私の答え

お母さんの気持ち

📌 この記事でわかること

  • 発達障害の子に「家庭を持ってほしい」と思う母の本音と葛藤
  • 発達障害と遺伝——子どもに特性が受け継がれる可能性について
  • 「発達障害は結婚するな」論への、当事者家族としての答え
  • どんな相手・どんな家庭の形なら、うまくいきやすいか

※本記事にはPRが含まれます

「うちの子、将来誰かと家庭を持てるかな」——発達障害の子を育てていると、ふとそう考えることがありませんか。

かわいい息子たちに、できれば幸せな家庭を持ってほしい。でも「どんな相手が合うか」を考えると、想像できなくなる。私もずっとそんな気持ちを抱えてきました。今日は一緒に考えてみたいと思います。

「しっかりした相手に依存させたい」——母の正直な本音

うちの長男(ADHD)も次男(ASD)も、コミュニケーション力はお世辞にも高くありません。でも、常識はあるし、生活力もまずまず。ある程度稼げる仕事につければ、家庭を持つことは夢ではないと思っています。

では、どんな相手が合うか。考えてみると——「しっかりした人、年上でも歓迎、共働きで支えてくれる人」という希望が浮かびます。

……要は、息子が依存できる相手を求めている。

わかってます、ダメですよねこれ。でも、発達障害の子を持つお母さんなら、同じことを考えたことがある方も多いんじゃないかと思います。「支えてもらえる相手を探したい」という気持ちは、ある意味で親の正直な感覚です。

ただ現実的に考えると、片方がすべてを支え続ける関係は長続きしません。「お互いが少しずつ補い合える」関係が、どちらにとっても長く続く家庭の形だと思っています。

同じ特性を持つ相手だと、どうなる?

「似た特性を持つ人同士が惹かれ合う」ことは、実際によくあります。お互いの感覚が似ているので、一緒にいて楽なんです。

でも家庭運営となると話が変わります。2人とも段取りが苦手だと家事が回らない。2人とも感情調節が難しいと衝突が増える。2人とも忘れっぽいと生活が成立しにくい——そういう側面があります。

「なんで気づかないの!」「なんでできないの!」がお互いに向き合うと、どちらも消耗します。似た特性同士だからこそ「なんで自分だけ頑張らないといけないの」というすれ違いが起きやすい面があります。

⭐️ 「似すぎている相手より、得意不得意が補い合える相手のほうが家庭はうまくいく」——これは発達障害に限らず言えることですが、特性が強い場合はより重要になります。

とはいえ、「定型発達の相手が正解」ということでもありません。特性を持つ者同士だからこそわかり合えることもある。「自分がちょっとズレていても責められない」という安心感が、かえって生きやすい家庭になるケースもあります。

「発達障害は結婚するな」論について

SNSでこういった言葉を見たことがある方も多いと思います。「一理ある」と感じてしまったことも。私もあります。

確かに、発達障害の特性があるパートナーとの生活が苦しくなるケースはあります。「カサンドラ症候群」——発達障害のパートナーを持つ配偶者が、共感されない・伝わらないという孤独から心を消耗していく状態——も、決して珍しくありません。

でも、「だから結婚するな」は違います。

家庭を持ちたいと思う気持ちは、発達障害があってもなくても同じ人間の気持ちです。特性があっても結婚して、子育てして、豊かな家庭を作っている人はたくさんいます。問題は「特性があるかどうか」ではなく、「お互いの特性を知った上で支え合えるか」「必要なときに支援を使えるか」だと思っています。

遺伝の心配——子どもの子どもに特性が受け継がれるかもしれない

もうひとつ。「孫に遺伝するかもしれない」という心配です。

ADHDの遺伝率は約70〜80%、ASDは約60〜90%と言われています。「遺伝率」というのは「確実に遺伝する」ではなく「遺伝的な要因がそれだけの割合を占める」という意味ですが、数字としてはかなり高い。

息子たちが家庭を持ち、子どもが生まれたとき——その子にも同じ特性が出る可能性は、低くない。

それが怖いか、と言われると……私は「また一緒に考えればいい」と思うようになっています。私自身が2人を育ててきて、発達障害の子を持つことは大変でも、その子だからこそ気づけたことが山ほどあります。

⭐️ 遺伝の可能性があるからと言って、家庭を持つことをためらう必要はない。ただ、「知っている」ことは力になります。孫に特性があったとき、経験のある祖父母(私たち)が横にいる。それは大きなサポートになります。

うちの場合、長男の特性は夫方の親戚の子ともそっくりです。おそらく遺伝的なつながりがある。それを知ったとき「やっぱり遺伝するんだ」という複雑な感覚はありましたが、同時に「この特性は家族の中でつながってきたものなんだ」という感覚もありました。悪いことばかりではない、と思えるようになっています。

どんな家庭の形なら、うまくいきやすい?

正解はありませんが、発達障害の子を持つ親として考えてきたことを書きます。

相手に求めるより、仕組みを作る
「しっかりした相手に頼る」だけでなく、困ったときに使える支援(ヘルパー・相談窓口・家族支援)を最初から知っておくと、相手への負担が減ります。

特性を開示できる関係かどうか
付き合う段階から「自分にはこういう特性がある」と話せる相手かどうか。秘密にして始まる関係は、後で摩擦が大きくなりやすいです。

共働きで経済的な余裕を作る
経済的なゆとりは、家庭のストレスを大幅に下げます。苦手なことを外注できる(家事代行・食材宅配)環境を作るためにも、共働きは現実的な選択です。

支援機関とつながり続ける
結婚後も発達支援の相談窓口・障害者生活支援センター・かかりつけ医との関係を続けることが、家庭を長く維持するための下支えになります。「困ったらどこに相談するか」を夫婦で知っておくだけで、行き詰まったときの出口が違います。

まとめ

✅ 「依存させてくれる相手を探したい」は親の正直な本音——でも長続きには補い合える関係が大切
✅ 「発達障害は結婚するな」は違う——特性を知った上で支え合い、支援を使えるかが鍵
✅ 遺伝率は高めだが「確実に遺伝する」ではない——知っていることが備えになる
✅ 相手に頼るより「仕組みを作る」発想が家庭運営を助ける
✅ 特性を隠さずに関係を始められる相手かどうかが、長い目で見て大切

正解がない問いを、一緒に考えてくれているお母さんへ。私も今も「どんな人と出会ってくれるかな」と思いながら息子たちを見ています。心配しながらも、信じながら。それでいいんだと思います。

「こんなこと考えているのは私だけ?」と思ったことがある方に、この記事が届いていたら嬉しいです。答えはまだ出ていないけれど、同じことを考えているお母さんがいる——それだけで、少し楽になれることがあります。

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