発達障害の「他害」と「自傷」——次男が被害を受けた話と、次男自身の衝動について書く

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※本記事にはPRが含まれます

📌 この記事でわかること

  • 「他害」「自傷」がなぜ発達障害の子に起きやすいか——仕組みと背景
  • 次男が放課後デイ・支援の場で被害を受けた経験をそのまま書く
  • 次男自身の「自分を引っ掻きたい」衝動——親として気づいたこと
  • 加害側の親も被害側の親も、どちらの気持ちにも寄り添いたい

「他害」「自傷」——発達障害の文脈でよく聞くけれど、実際に経験するまでどこか他人事でした。

うちは長男も次男も、激しい他害行動はありませんでした。でも「まったく無関係だった」かというと、そうでもない。

次男(自閉症中2次男)は小さいころ、支援の場で突き飛ばされたり、投げ飛ばされたりすることが何度もありました。放課後デイでは、カバンに入れていた箸をわざわざ取り出されて折られたこともある。

そして次男自身にも、イライラしたとき自分の体を引っ掻きたくなる衝動がある、ということに気づいています。

今回は「他害・自傷」というテーマを、うちの経験を軸に書いていきます。加害した子を責める記事ではありません。どちら側の親もしんどい、ということを前提にしながら。

🔍 「他害」と「自傷」——発達障害との関係を整理する

まず言葉の整理をします。

他害とは、他者を叩く・押す・噛む・物を投げるなど、相手を傷つける行動のことです。
自傷(自害)とは、自分の頭を打ちつける・腕を引っ掻く・噛む・髪を引っ張るなど、自分を傷つける行動のことです。

⭐️ 大切な前提

他害・自傷は「悪い子だから」「育て方が悪いから」起きるものではありません。
感情や感覚の調整が難しいという特性から来る行動です。本人も「やりたくてやっている」わけではないことがほとんどです。
ただ、だからといって被害を受けた側の痛みや怖さが消えるわけでもない——その両方の現実があります。

💭 なぜ発達障害の子に起きやすいのか

発達特性のある子に他害・自傷が起きやすい理由は、主に以下のようなものがあります。

感情・感覚の調整が難しい

ADHDやASDの子は、感情が急激に高まったとき、それを「言葉で表現する」「落ち着くまで待つ」ということが定型発達の子よりずっと難しいことがあります。

感情が溢れた瞬間、体が先に動いてしまう——これが他害として出ることがあります。

感覚過敏・感覚統合の問題

感覚過敏がある子は、音・光・触覚などで過剰に刺激を受け、パニック状態になることがあります。そのパニックが他害や自傷として出ることがあります。

逆に、感覚鈍麻がある子は「強い刺激でないと感覚が得られない」ため、自分を強く叩いたり引っ掻いたりすることで感覚を補おうとするケースもあります。

「しんどい」を言葉にできない

「嫌だ」「怖い」「疲れた」を言葉にする力が育つ前は、体で表現するしかありません。小さい子どもや、言語化が苦手な子に他害・自傷が多いのはこの理由が大きいです。

📍 次男が「被害を受けた側」だった経験

次男は小さいころ、支援の場で他の子から被害を受けることが何度もありました。

突き飛ばされる。投げ飛ばされる。次男は体が小さかったので、相手の子からすると「軽くやった」つもりでも、次男にはかなりの衝撃でした。

放課後デイでは、カバンの中に入れていた箸をわざわざ取り出されて、折られたことがありました。

親としては、正直、複雑な気持ちでした。

相手の子にも特性があること、その子も自分でコントロールするのが難しいこと——頭では理解している。でも、我が子が傷つけられた事実は消えない。怒りと、切なさと、「また支援の場が怖い場所になってしまった」という焦りがありました。

施設のスタッフに相談しましたが、「気をつけます」という返答だけで終わることも多かった。「気をつけます」では防げないことを、現場のスタッフも知っているはずなのに——そういうもどかしさもありました。

⭐️ 被害を受けた側の親へ

相手の子に特性があるとわかっていても、我が子が傷ついた事実の前では感情が揺れるのは当然のことです。「理解しなければ」と自分を追い詰めなくていい。感じた怒りや悲しさは、ちゃんとあっていい感情です。

🌀 次男自身の「引っ掻きたい衝動」——親として気づいたこと

一方で、次男自身にも「自分を傷つけたくなる衝動」があることに、私は気づいています。

激しくイライラしているとき、次男が自分の腕のあたりを押さえるような仕草をすることがある。「引っ掻きたい」という衝動が来ているような瞬間があります。

今のところ、実際に自分を傷つけるところまではいっていません。でも、あの仕草を見るたびに、「この子の中に溜まっているものがある」と感じます。

ASDの子の自傷衝動は、感情の爆発・感覚の過負荷・「気持ちを出す場所がない」という状況と重なって出てくることが多いと言われています。言葉にできないしんどさが、体への衝動として出る。

「なんでそんなことするの」と責めるより、「それだけしんどいんだね」と受け取る。私はそう意識するようにしています。完璧にはできていないけれど。

🤝 加害側の親も、被害側の親も

他害をする子の親もまた、とてもしんどい立場にいます。

我が子が誰かを傷つけるたびに謝り続ける。「どうしてうちの子だけ」という孤立感。「もっと親がなんとかしろ」という目線——。

次男が被害を受けた相手の親御さんのことも、私は心のどこかで「その人もしんどいだろうな」と思っていました。

どちら側にも、「一生懸命やっているのに追い詰められている親」がいる。この問題の難しさはそこにあります。

🛡️ 親としてできること

自傷衝動が出ているとき

🔵 まず安全を確保する(危険な場所から離す)
🔵 「ダメ!」より先に「そっちで出して」と代替手段を示す(クッションを叩く・冷たいものを触るなど)
🔵 落ち着いた後に「さっきしんどかったね」と言葉で受け取る
🔵 繰り返す場合は発達外来・主治医に相談する

被害を受けた場合

🔵 まず子どもの気持ちを受け取る(「怖かったね」「痛かったね」)
🔵 施設・学校に事実として伝える(感情的にならず、記録として残す)
🔵 繰り返す場合は「具体的にどう対策するか」を文書で求める
🔵 子どもがその場所に行くことを怖がるようになったら、早めに環境を見直す

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✅ まとめ

❌ 他害・自傷は「悪い子」「育て方の失敗」ではない
✅ 感情・感覚の調整が難しいという特性から来る行動

❌ 被害を受けた側が「理解しなければ」と我慢する
✅ 怒りや悲しさを感じていい。その上で、施設・学校に対策を求めていい

❌ 加害する子の親を責める
✅ どちら側の親も、必死で向き合っている

うちは「どちら側にもなりうる」という経験をしてきました。被害を受けたことも、次男の衝動に気づいていることも。

どちらの経験も、同じくらい本当のことです。

この記事が、どちら側にいるお母さんにも届いていたら嬉しいです。

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