バスケとの出会いが次男を変えた|ASD・支援級出身の中学生に「好き」が生まれたとき

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「支援級出身の子が、通常級でやっていけるのかな」「友達できるかな、いじめられないかな」
中学進学を前にした不安を抱えているお母さんに、読んでほしい記事です。

前の記事でお話しした通り、次男は小5の知能検査でIQが上昇し、中学では通常学級に進学することになりました。

正直、不安でした。空気が読みにくい、人の顔の識別が苦手、コミュニケーションがかみ合わない——そんな自閉症の特性を持ちながら 30人以上のクラスでやっていけるのか。

でも次男は、中学校で「人生で初めて夢中になれること」と出会いました。それがバスケットボールでした。


🟠 中学校スタート——「通常級、大丈夫かな」という不安

支援級から通常級への変化は、子どもにとっても、親にとっても大きなことでした。

次男には今も自閉症の特性があります。人の顔をうまく識別できない。空気が読みにくい。会話がかみ合わないことがある。身長も130cm台と非常に小柄で、内分泌の病院にも通っています。

小学校では通常学級の1対30の授業にはほとんどついていけず、支援級での個別指導と家庭学習でカバーしてきました。中学でそれができなくなる——どうサポートすればいいのか、入学前から頭を悩ませていました。

でも次男は、そんな心配を良い意味で裏切ってくれました。


🟠 転機はバスケットボール——「好き」が扉を開けた

きっかけは小学6年生の体育の授業でした。

バスケットボールの授業で、クラスの人気者のTくんが次男の運動神経に気づいてくれました。「お前、うまいな」——そう声をかけてもらったことで、いつも自分のチームに引き入れてもらえるようになったのです。

それが、次男の自己肯定感を大きく高めるきっかけになりました。「自分でもできることがある」「認めてもらえた」という経験が、次男の中で何かを変えたのだと思います。

中学に入学すると、次男は迷わずバスケ部に入部しました。週に4〜5日の練習があっても、嫌がる様子は一切なし。むしろ、「今日も練習ある!」と楽しそうに家を出ていく姿を初めて見ました。


🟠 バスケ部に入って変わったこと

バスケ部に入ってから、次男はいくつかのことが変わりました。

友達関係が生まれた。部活の仲間がいることで、学校に「自分の居場所」ができました。コミュニケーションが苦手な次男でも、「バスケ」という共通の話題があれば話せる。同じことを好きな仲間がいることで、次男の学校生活は一気に明るくなりました。

学校に行くことが楽しくなった。「学校、どうだった?」と聞いても「別に」しか返ってこなかった次男が、「今日の練習でシュートが入った」「Tくんとこんな話した」と自分から話しかけてくるようになりました。

勉強への姿勢も変わった。テスト前に提出物を自分で取り組むようになりました。ある日帰ってきて

『テスト、何か今日やったわ。』

という一言で帰ってきました。何の教科のテストかもわからない、という次男らしさは変わっていませんでしたが(笑)、提出物をちゃんとこなしていたおかげで、成績は平均程度が取れていました。「発達障害の子は勉強が苦手」という固定観念が、私の中でも変わりました。


🟦 ASDの子が「好き」を見つけると変わる理由

次男の変化を見ていて、ASDの子どもにとって「好き」を持つことの力を強く感じました。

ASDの子は、人との関係をつくることが苦手な面がありますが、「共通の興味・話題」があると急につながりやすくなることがあります。バスケが好き、という一点があるだけで、話しかけてもらえる、チームに入れてもらえる、仲間ができる——そういうルートが開けるのです。

  • 「好き」が自己肯定感の土台になる:「自分にも得意なことがある」という体験が、全体の自信につながる
  • 共通の話題が人間関係を開く:ASDの子は話題がそろえば話せる。「好き」はその橋渡しになる
  • 「やりたい」が行動の原動力になる:義務感では動きにくいASDの子が、「好き」からなら自発的に動ける
  • 「楽しい学校」が全体を底上げする:学校が楽しくなると、勉強への意欲も自然に上がることがある

もちろん、すべての子に同じことが当てはまるわけではありません。でも「今の環境で上手くいっていない」なら、「何か好きなことと出会える場所」を探すことが突破口になるかもしれません。


🟩 「好き」を伸ばすために、学習の土台を早めに作っておく

次男が学校生活を楽しめていることの背景には、小学校の頃から細く長く続けてきた学習習慣があると感じています。

提出物を自分でやれたのも、毎日少しずつ「机に向かう」ことを習慣にしていたから。苦手な国語・算数を「絵や図で理解する」形式で続けてきたことが、中学になっても土台として残っていたと感じています。

視覚的な理解が得意なASDの子には、画面で動きながら学べるタブレット教材が合うことがあります。私が当時資料を取り寄せたのがスマイルゼミです。次男のように「紙のドリルは続かないけど、画面ならやれる」という子に特に合いやすいと感じました。

「好き」が見つかったとき、学習の土台があると、そこからの伸びが全然違います。「今すぐ成果が出る」よりも「続けられる」を選んできて良かったと思っています。


📝 まとめ:「好き」がもつ力を信じる

支援級出身の次男が、通常級でバスケ部に入り、仲間ができ、学校を楽しめるようになった——これは「特別なこと」ではなく、「合った環境」と「好き」が出会った結果だと思っています。

  • ASDの子でも、「好き」があると自己肯定感・人間関係・学習意欲が一気に変わることがある
  • 共通の話題があれば、コミュニケーションが苦手な子でも友達ができる
  • 「今のやり方が合っていない」なら、環境や「好き」を探してみることが突破口になる

まだまだ身長は小さく、コミュニケーションも未熟な部分があります。でも次男は今、「夢中になれること」と出会いました。親として、これからも無理のないサポートをしながら、小さな自信と挑戦の積み重ねを大切にしていきたいと思っています。

次の記事では、家庭での学習サポートの工夫について詳しくお話しします。

「体を動かすこと」が次男を変えたきっかけ

次男がバスケットボールと出会ったのは、中学に入ってすぐのことでした。特に深い理由はなく、「友達が入るから」という軽い動機だったと聞いています。

でも入部して数ヶ月後、次男の様子が変わってきました。夕食の話題がバスケになった。自分から「今日こんなことできるようになった」と話しかけてくる。それまで学校の話をほとんどしなかった子が、です。

「チームスポーツが苦手」という思い込みを崩してくれた

ASDの子はチームスポーツより個人競技の方が合うと、どこかで読んだことがありました。次男も「集団行動が苦手」「ルールの変化に混乱しやすい」という特性があったので、親としては半信半疑でした。

でも実際には、バスケの「決まったポジションと役割」が次男には合っていたようです。「自分が何をすればいいか」が明確なことで、動きやすかったのかもしれません。

ASDだから集団スポーツは無理、という思い込みを、次男が崩してくれました。その子の特性ではなく、「その子の感覚に合うかどうか」で考える方が大事だと気づいた出来事でした。

スポーツが育てた「以心伝心」以外のコミュニケーション

バスケをやっていて変化したことの一つに、コミュニケーションのとり方があります。

次男はもともと「言葉で気持ちを伝えること」が苦手でした。でもコートの上では「声を出す」「サインを出す」「仲間の動きを見る」という非言語コミュニケーションが自然と求められます。繰り返しの練習の中で、それが少しずつ日常にも広がっていきました。

「居場所」があるだけで、子どもは変わる

バスケ部が次男に与えてくれた一番のものは、「ここにいていい」という感覚だったと思います。

学校の勉強でうまくいかない日があっても、放課後に体育館に行けばチームメートがいる。「今日の練習、あのシュート決まったな」という小さな積み重ねが、自己肯定感を育てていきました。

発達障害のある子の「居場所」は、勉強の場である必要はありません。好きなことで繋がれるコミュニティが、子どもの生きる力を育てる——次男がそれを教えてくれました。

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