💻自閉症のある次男の「本当の得意」を見つけるまで(次男)🏀

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〜保育園から小学校までの成長の軌跡〜

次男は、保育園時代から「ちょっと変わった子」でした。
常にマイペース。毎日、一人で歌を歌いながら砂場で遊んだり、工作に没頭したり。
周囲と関わることは少なくても、彼なりにとても楽しそうに過ごしていたのです。

そんな次男の後を、自然と何人もの子どもがついて行き、先生からは「みんなのアイドルなんです」と言われるほど。
集合写真ではいつも真ん中、散歩で摘んだ大量のつくしも名前入りで飾られていました。

一方で、私は誇らしさと同時に“違和感”を感じていました。

取り残されていく、けれど本人は平気

年中〜年長になる頃、周囲の子どもたちが集団での遊びに夢中になるなか、次男は次第に取り残されていきました。
他の子に合わせて遊ぶことが難しく、どんどん「浮いた存在」になっていったのです。

それでも次男は気にせず、一人で楽しそうに遊んでいました。
ある時、特定の女の子から日常的に叩かれたり押されたりするようになり、ようやく「嫌だ」と口にするように。
けれど、うまく言葉で伝えることができず、周囲の大人にも気づかれにくかったのです。

型にはまらない発達のなかで見えた“光”

自宅では、好奇心旺盛で面白いことが大好き。
玄関の鍵を開けて外へ飛び出し、母親の驚いた顔を見て笑ったり、1ヶ月以上「朝は納豆巻きしか食べない」生活が続いたり……。

年長になってもひらがなを書こうとせず、自作の象形文字のような張り紙を家中に貼り、「これは僕が作った文字だから勉強はいらない」と堂々と話す。
言葉の学習はなかなか進まずとも、運動神経は抜群で、2歳で補助輪なしの自転車を乗りこなし、走るのも早かった。

ただ、「これは得意なのかな?」と思っても、当時の次男には“好き”かどうかがわからない。
親が促して「得意そう」に見えても、それは本当に本人の気持ちとは限らないのです。

自信を育てた“先取り”と環境の工夫

次男は兄の影響で通信教育を始めました。
学習の進め方も、先生が次男の特性を考慮し、苦手分野は丁寧にゆっくり進めてくれました。
また九九などは、2ヶ月前から毎日CDで流すことで自然に覚え、「学校ですごいと言われた」と嬉しそうに話す姿も見られるように。

こうした“先取り”は、「できる!」という経験を積む大きなきっかけになります。

次男は4年生になると、兄が通っていたパソコン教室の体験に参加。
ここで、ローマ字を覚えていたことが生き、タイピング練習にどんどん夢中になっていきます。

ゲーム感覚で上達し、ついには先生や大人にも勝つほどのスピードに。
学校で本格的にパソコン授業が始まったとき、タイピングが得意なことから「人気者」になったのです。

「本当に好きなこと」に出会えた奇跡

6年生になると、体育のバスケットボール授業で、クラスの人気者Tくんに何度もチームに誘われます。
バスケが得意なTくんと一緒にプレーするため、次男は毎日ドリブル練習に励むようになりました。

次男は140cmの小柄な体格。
一方、Tくんは170cmを超える長身。
体格の差があっても、Tくんと過ごす時間は次男にとって大きな自信になりました。

こうして、

  • タイピング
  • 算数
  • バスケットボール
    が“本当に好き”な得意分野として育っていったのです。

「得意」は“好き”につながったとき、子どもを変える

親が用意した得意は、あくまで「きっかけ」です。
本当に子どもを変えるのは、自分で「好きだ」と思えること。

そして、
それを手にするには、長い時間と積み重ねが必要です。
次男も、たくさんの寄り道と試行錯誤の末に、ようやく自分で得意なことを見つけ、自信をつけていきました。

小学校の時、支援級に在籍しながらも、通常級の中でも堂々と学び、活動できるようになったのは、この「得意」があったからです☺️

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