「この子、本当に高専でやっていけるの?」
長男がADHDの診断を受けていることを知っていた私にとって、長男が「高専に行きたい」と言い出したとき、正直、頭の中は不安でいっぱいでした。昼夜逆転・勉強拒否・生活崩壊だったあの子が、自ら「行きたい学校」を見つけた。それは奇跡のような出来事でしたが、喜びと同時に「本当に通えるのか」という現実的な心配がすぐに浮かびました。
結果から言うと、高専は長男にとって”発達にやさしい学校”でした。でも、それはたまたまではありません。入学前からの準備と、学校側の体制、そして長男自身の変化があったからです。今日はその前編として、入学前から入学直後の話をお伝えします。
🟠 「普通の高校に通わせるべきか」と悩んだ日々
発達障害のある子どもを持つ親として、進路選びは本当に悩みます。「この子にとって一番負担が少ない場所はどこか」「どれだけ支援があるか」「周囲に理解してもらえるか」――そんな視点で学校を探すと、選択肢がどんどん狭まっていくような感覚になりませんか?
長男が中学3年の頃、私は「普通の高校に行かせるべきか、通信制にすべきか、それとも……」と毎晩のように悩んでいました。学校見学に行くたびに「うちの子には無理かも」と感じて帰る繰り返し。あの焦りと罪悪感は今でも忘れられません。
そんなとき、長男が突然「高専に行きたい」と言い出したのです。
🟦 高専が「発達にやさしい」と感じた4つの理由
① 入学説明会に「支援相談会」があった
高専の入学説明会で、私が最も驚いたのは配布資料の一文でした。
「特性が強く、生活や学習に支援が必要な方は、説明会終了後に個別相談会を行います。」
これは一般的な高校では見かけない文言です。最初から「配慮が必要な生徒がいることを想定している」という学校の姿勢に、私は大きな安心感を覚えました。迷わず相談会に参加することにしました。
② 「個性として受け入れる」という学校の文化
個別相談会で先生にこう言っていただきました。
「成績さえクリアしていれば”個性”として受け入れられる学校です。変わっていても居場所があります」
高専には「オタク歓迎」「没頭できる環境」という文化があります。長男のように「好きなことには全力、苦手なことは壊滅的」というADHD的な特性が、むしろ”高専らしさ”として溶け込めるのです。
③ 常駐の心理士(カウンセラー)がいる
驚いたのは、校内に常駐の心理士がいること。学生が予約を入れれば定期的に相談できます。中学時代の通級指導教室での経験から、長男には「信頼できる大人と話す場所」が重要でした。私はすぐに入学後の定期カウンセリングを依頼しました。
この「内部に支援のプロがいる」という体制は、親としてとても心強かったです。
④ 担任への情報共有が最初からできる
相談会では「担任の先生にも情報を伝えておく」と言っていただきました。これが非常に重要でした。中学では「学校に特性を伝えるタイミング」がわからず、対応が遅れたことが何度もありました。高専では最初から支援の土台を作れたのです。
🟦 高専への入学前に私がやっておいたこと
診断書・支援歴のまとめ資料を作成
相談会に持参したのは、長男の「特性サマリー」です。医師の診断名・服薬状況・困りごと・これまでの支援経過を1枚にまとめたものを用意しました。「口頭で説明すると感情的になってしまう」という私自身の経験から、書面にすることで冷静に・正確に伝えられるようにしました。
「どこまで学校に頼るか」を親子で話し合った
長男はもう15歳。自分の特性についてある程度理解しています。「どんなことを先生にお願いするか」「どんなことは自分でやるか」を事前に一緒に考えました。この作業が、長男の自己理解と自己管理の意識を高めることにもつながりました。
学習のベースを作るための家庭での準備
高専の授業は90分・大学形式で、提出物の自己管理が求められます。中学では先生にリマインドしてもらっていた部分を、自分でできるようにする練習が必要でした。
私たちが取り入れたのが、スマイルゼミのタブレット学習です。スケジュール管理機能と「今日やること」が視覚的にわかりやすく表示されるため、ADHDの子どもにも取り組みやすい構成になっています。学習の見える化が、自分でやる習慣づくりに大きく貢献しました。
🟩 発達障害の子どもの「自己管理力」を育てるなら
高専・中学・小学校どの段階でも、「自分でスケジュールを管理する力」は必須スキルです。発達障害のある子には、視覚的・ゲーム感覚で学べる環境が効果的。スマイルゼミは専用タブレットで「今日のミッション」を自動配信、取り組みが親のスマホに通知される機能もあり、離れていても状況を把握できます。
✅ ADHD・ASD傾向のある子どもに選ばれる理由
- 1日の学習が「今日のミッション」で自動管理される
- 余計な情報がなく、集中しやすいシンプルUI
- 保護者アプリで学習状況・時間をリアルタイム確認
- 国語・算数・英語・プログラミングまで1台でカバー

📝 まとめ:発達障害の子の進路は「環境で変わる」
長男が高専に入学して最初に感じたことは、「ここは自分を否定されない場所だ」でした。それは偶然ではなく、学校の文化・体制・先生方の姿勢があって生まれた安心感です。
発達障害のある子どもの進路選びで大切なのは、「偏差値」より「その子が生きやすいかどうか」です。入学説明会での相談、事前の情報共有、家庭での学習習慣づくり――準備できることはたくさんあります。
後編では、実際の高専生活(授業・生活・カウンセリング・進級の壁)についてお伝えします。
👉 後編はこちら:❤️ 発達障害の長男が高専1年目で直面した「進級の壁」【後編】
最後まで読んでくださりありがとうございました。同じように発達障害の子の進路に悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
「高専ってどんな学校?」——入学前の私が知らなかったこと
高専(高等専門学校)は、中学卒業後に入学する5年制の学校です。普通高校とは全然違う独自の文化があって、それが発達障害のある子にとってプラスに働くことが多いと感じています。
長男が高専を選んだ理由は「好きなことだけ勉強できそうだから」でした。親の私は最初、「本当に大丈夫?」と半信半疑でしたが、入学後の変化を見て、この選択が正解だったと確信しています。
発達障害の子に「高専が合う」3つの理由
①「好き」を突き詰められる環境がある
高専では1年次から専門科目に触れます。「ロボット作りたい」「プログラミングが好き」という子には、その熱量を活かせる場が最初からある。ADHDで「興味のないことは続かない」長男には、これが決定的に大きかったです。
②クラスが小さく、人間関係が固定しやすい
高専は1学科40人前後で、5年間同じクラスメートと過ごします。最初はしんどいかもしれませんが、慣れてくると「顔と名前が一致している安心感」があります。人間関係の変化が苦手なASD傾向の子にも向いていると言われます。
③「変わり者」が多く、浮きにくい
高専には「自分の興味にまっすぐな子」が多く集まる傾向があります。長男が「高専に来てから、初めて『自分みたいな人がいる』と感じた」と言ったとき、胸がじんとしました。
進学前に準備しておきたいこと
高専進学を検討しているご家族へ、実体験から伝えたいことをまとめます。
- オープンキャンパスには必ず行く:在校生の雰囲気、施設、部活の様子が直接わかります。子ども本人に「ここで5年過ごせそう?」と感じてもらうのが大事。
- 中学のうちにプログラミングや理数系に少し触れておく:「知っている」があるだけで入学後の余裕が違います。完璧に理解している必要はなく、「聞いたことがある」レベルで十分。
- 自己管理の練習を始める:課題管理、起床、体調管理——高専では自分でやる力が求められます。中学のうちから少しずつ練習しておくと入学後が楽になります。
高専は万能ではありません。でも「好きなことがある」「こだわりが強い」「普通の枠がしんどかった」そんな子には、驚くほど合う場所になることがあります。選択肢のひとつとして、ぜひ視野に入れてみてください。
🎓 発達障害・グレーゾーンのお子さんの勉強に
発達障害の子の進学準備に。「天神」は高専・高校入試対策の基礎固めにも活用できる教材です。
💻 プログラミング教育にご興味がある方へ
高専進学を目指す前に、Z会プログラミング講座で中学のうちからプログラミング思考を育てておくのもひとつの方法です。自宅でマイペースに取り組めます。


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