❤️発達障害のある長男が高専に進学して感じた「発達にやさしい学校」(長男)1

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前編:入学前の不安と、思わぬ安心感

はじめに

長男が中学3年の春、「高専に行きたい」と突然言い出しました。
今まで親の声に全く耳を貸さず、昼夜逆転・勉強拒否・生活崩壊だった子が、自ら進路を選び、目を輝かせていたのです。

その姿を見て、私は「この子には“打ち込める何か”が必要だったんだ」と感じました。

しかし、長男はADHD(不注意優勢型)の診断を受けています。生活面でも学習面でも不安だらけ。高専という、一般的に“厳しい”と言われる学校に本当に通えるのか…不安と期待が入り混じる中、私たちの高専生活は始まりました。


1. 入学説明会で見つけた「支援相談会」の案内

高専の入学説明会で、最も印象に残ったのは資料の一文でした。

「特性が強く、生活や学習に支援が必要な方は、説明会終了後に個別相談会を行います。」

こう明記されていたのです。
高校では見かけない配慮に驚き、私は「まず相談してみよう」と即決しました。


2. 高専は“高校”ではなく“学生扱い”の場所

高専は高校とは異なり、「大学のような学び」が始まる場所です。

  • 授業は90分単位
  • 担任の先生も“研究室”を持つ大学教員
  • 赤点(60点未満)で単位が取れず、進級できないことも
  • 5年制で卒業時は「準学士」相当
  • 進学は大学3年次への編入が可能

学びに対する姿勢が自立していることが前提のような環境ですが、その分「成績さえ取れていれば自由にしてOK」という空気も感じられました。

長男のように、特性が強くても「勉強を頑張る子」にはチャンスが広がる場所なのかもしれない——そう思えた瞬間でした。


3. 「オタクが多い」「個性が強い」学生たち

オープンキャンパスで案内してくれた在学生が、こんなことを話してくれました。

「オタクが多くて、ちょっと変わった人も多いですよ(笑)」

この一言に私はとても安心しました。
長男は人付き合いが得意ではなく、好きなことに没頭するタイプ。
だからこそ「変わっていても居場所がある」環境は、親として何より嬉しかったのです。


4. 個別相談会で支援体制を確認

説明会後、私と長男は個別相談会へ。そこには多くの保護者が並び、それぞれの不安を抱えて相談している様子がありました。

私たちの担当になった先生に、長男の特性(ADHD不注意優勢)と以下の不安を伝えました。

  • 授業90分に集中できるか
  • 提出物の管理ができるか
  • 寮生活に馴染めるか

先生はこう返してくださいました。

「特性についての配慮はできる限り行います。ただ、成績が取れているかが一番の指標になります。赤点が続いた場合は進級が難しくなりますが、逆に成績さえクリアしていれば“個性”として受け入れられる学校です」

また、担任の先生にも情報を伝えておいてくださるとのことでした。


5. 学内のカウンセリング体制

驚いたのは、校内に常駐の心理士(カウンセラー)がいること。学生が予約を入れれば、定期的に相談が可能とのことでした。

中学時代、長男は通級指導教室で先生と信頼関係を築いた経験がありました。私はすぐに入学後の定期カウンセリングを依頼しました。


6. 入学後、担任との面談で言われたこと

入学式の日、担任の先生とも面談しました。先生はこう話してくださいました。

「ここは、個性的な学生も多くて、それぞれが自分のペースでやっています。成績さえ保てれば楽しく過ごせると思いますよ。ただ、赤点が多くなると精神的にもつらくなるので、その前に“転校”を考えてあげた方がいい場合もあります。」

一瞬ギョッとしましたが、「成績と本人の様子」を見て、必要なら柔軟に進路を変えていく選択肢を持っておく——というアドバイスと受け止めました。

私はこの時から、高専のことをもっと知り、万一に備えて近隣高校の情報収集を始めました。

続きます・・・


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