「家庭学習、どうやって続かせればいいの?」「毎日机に向かわせるだけで精一杯」
発達障害の子を持つお母さんが一度は思うこと、我が家でも何年もかけて答えを探してきました。
前の記事でお話しした通り、次男(ASD)は5年間の積み重ねでIQが84から113に上がりました。でも、その間に「特別なことをした」という感覚は全くありません。
毎日少しずつ続けたこと。叱らずに机に向かわせ続けたこと。「できるようにする」より「できる形をつくること」に集中したこと。それだけです。
今回は、我が家で実践してきた家庭学習と生活力の育み方を具体的にお話しします。
🟠 「勉強させる」前に、まず「型」をつくる
次男は小学校では支援級在籍で、個別学習の時間は週1〜2時間ほど。家庭でのサポートが不可欠でした。
最初にやったのは「毎日決まった時間に机に向かう」ことを習慣にすることでした。内容は何でもいい。1ページだけでいい。とにかく「毎日やる」というリズムを作ることが最優先でした。
保育園の頃は何度か机に向かわせようとしましたが、全く続きませんでした。小学1年生になってからも最初はうまくいかない日がほとんど。「今日もできなかった」という日が続いても、翌日また声をかけることをやめませんでした。
叱らない。できなくても責めない。「机に向かったこと」を認める——これを続けることで、少しずつ「夕食後は勉強の時間」という感覚が次男の中にできていきました。
🟠 我が家の家庭学習で意識したこと
次男との家庭学習で特に意識していたポイントをいくつか挙げます。
- 教科書レベルに絞る:難しい問題は後回し。「わかる・できた」の積み重ねを優先した
- 視覚的に見せる:算数の文章問題は絵や図を描いて理解を助けた。次男は文字より図で理解する傾向が強かった
- 短時間で区切る:集中が続かないので、10〜15分ごとに休憩を入れた。長時間やらせようとすると崩れる
🟦 家庭学習の中で「生活力」も育てる
ASDの子は、学習面だけでなく「生活の自尻」にもサポートが必要なことがあります。次男は性格上、「自分のことは自分でやる」という一歩たりの構造になりにくい面がありました。でも、この「生活力」の育て方も、学習と同じ「小さな繰り返し」で後びていきました。
- 朝のルーティンを「見える化」:起きる→着替える→朝食→洗面・トイレのリストを張り出し、自分で確認しながら動けるようにした
- お手伝いを「当たり前」にする:お風呂を洗う、洗濯畳みなど、きっかけがあればできることから少しずつ始めた
- 失敗しても〽「次はできるかも」:学校で忘れ物をした日も、ジュースをこぼした日も、「またやれなかった」ではなく「まあ、いっか」で流すようにした
学習も生活力も、「完璧にやる」より「毎日少しずつ続ける」を目指しました。完璧を求めると子どもも親も疑れます。できなかった日に自分を責める必要がなくなる。
🟩 学習ツールの選び方——「続けられる形」を優先する
ASDの子は、視覚的な理解が得意な場合が多いです。テキストだけの問題集や演緜が少ない教材より、画面で動きながら学べるタブレット教材が山に入りやすいことがあります。
私が次男に小3から使わせていたのがスマイルゼミです。紙のドリルが続かなかった次男が、画面上のアニメーションやキャラクターに反応して、自分から指を動かすようになりました。
「続けられる形」があってこそ、子どもは前に進めます。教材の難易度よりも、「その子が自然に我慢できる形式」を選ぶことが、長く続けられる秘訣です。
📝 まとめ:「継続」が子どもを育てる
家庭学習で大切なのは、「何をやるか」より「どう続けるか」だと思っています。特別な教材や高額な塑材は必要ありません。毎日少しずつ、続けられる環境を整えること——これが最大のサポートです。
- ASDの子でも、「続けやすい形」で学び返せる山がある
- 生活力も学習と同じ「小さな繰り返し」で上がる
- 親が一緒に続ける姿勢を見せることが、子どもの自信になる
- 叱らず、諦めず、「また明日」を繰り返すことが大切
次男は今、中学でバスケットボールにはまり、学校を楽しんでいます。その路のりには、小学校の毎日の「少しずつ」が確実に積み重なっていました。親として、これからも「継続」を大切に、次男の成長を見守っていきたいと思います。
次の記事では、幼少期に発達障害に気づいた我が家の育児プランについてを書いています。
「宿題させるのに1時間かかる」問題、どう解決した?
ASDの次男は、学校から帰ってすぐ宿題に取り組むことがほとんどできませんでした。気持ちの切り替えが苦手で、「帰宅→ランドセルを置く→宿題」という流れが、最初の頃は毎日のバトルでした。
試行錯誤した末にたどり着いたのが、「帰宅後のルーティンを図にして貼る」という方法でした。「帰宅→手洗い→おやつ→15分休憩→宿題→自由時間」という流れを、玄関の横に貼っておく。それだけで、「次何するの?」という問いかけが劇的に減りました。
「勉強が続かない」子への声かけのコツ
「あと少しだよ」は逆効果
「あと少しだから頑張って」という声かけは、ASDの子には伝わりにくいことがあります。「少し」が何分なのか、何ページなのか、わからないからです。
代わりに「残り3問だよ」「あと5分でおしまいにしよう」と数字で示すと、次男はぐっと取り組みやすくなりました。
タイマーを本人に押させる
「10分間、集中してみよう。タイマーセットしてみて」と、本人が主体的に始められる形にすると、親が促さなくても動くようになっていきました。「やらされている感」を減らすことが大事なんだと気づきました。
「生活力」を育てることも、立派な勉強
学習面だけでなく、日常生活の力も少しずつ育てることを意識しました。
- 洗濯物をたたむ:決まった形・順番でやる作業が得意な次男には向いていました。「靴下を同じ向きにそろえる」という手順が明確な作業は、やれた!という達成感にもつながりました。
- 料理の一部を担当する:「卵を割る」「野菜を洗う」など、小さな役割から始めました。「できた」の積み重ねが自信になります。
- 自分の持ち物・スケジュール管理:中学になってからは手帳アプリを使い始めました。デジタルの方が「見える化」しやすく、次男には合っていたようです。
学力だけが「できること」じゃない。日常の小さな「自分でできた」が積み重なって、子どもの自己効力感を育てていく。そう信じて、今日も一緒に試行錯誤しています。
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