〜発達特性のある子どもと向き合ってわかった、親の関わり方〜
🏠 はじめに|「できるようにする」より「できる環境をつくる」
発達障害のある子どもにとって、「学ぶこと」「生活すること」は大きなチャレンジです。
我が家の次男も、幼少期から理解力が乏しく、物事の順序を組み立てるのが苦手。
ですが、小学生になってから少しずつ始めた家庭での学習習慣と、毎日の生活の中で少しずつ積み上げた“生活力”が、今では大きな成長につながっています。(保育園時は何度もチャレンジしましたが机について勉強が困難でした!少しずつ様子を見て、できそうなチャンスが来ます!)
今回は、「勉強」や「生活スキル」をどう支えたか、実践してきた家庭での工夫をご紹介します。
📚 家庭学習の工夫①|「勉強の中身」より「学習の型」を整える
次男は小学校では支援級在籍でしたが、支援級では週に1〜2時間しか個別学習の時間がなく、学習の多くは通常級。
家庭でのサポートが不可欠でした。
そこで、私が最初に意識したのは、
✅ “毎日決まった時間に学習する習慣”をつけること。
夕食後は“次男の勉強時間”と決めて、1日1時間。
教科書レベルの内容に絞って、「わかる・できた」を積み重ねることに集中しました。
わからなくても叱らない。
毎日机に向かうことで「やるのが当たり前」という“型”を身につけることを最優先に。
📖 家庭学習の工夫②|「説明が苦手」でも学びが進む工夫
次男は自閉症の特性があり、思考を言葉にすることがとても苦手です。
学校で習ったことを聞いても「わからない」「覚えてない」と返ってくる毎日。
そんな次男に効果的だったのは、以下の工夫でした:
- ✅ 学習を一緒に声に出して読む(音読)
→ 情報のインプットとアウトプットが同時に行えます。 - ✅ わからないところは親が“例”を提示する
→ 「なんでこうなるの?」という問いより、「こういうときって○○じゃない?」という導き方。 - ✅ 宿題も1人でやらせるのではなく“対話型”でサポート
→ “わからない”で止まらないよう、会話で一歩ずつ整理してあげると進みやすくなりました。
具体的な目標は特に作らず毎日繰り返していたら力がついたらいいな〜、との軽い気持ちで普段の会話として私が話を促すように続けました。
🧠 理解が遅いときこそ、「教えない」で導く
このプロセスも立派な「学習」だと思っています。
🌱 生活力を育てる工夫|“できること”を生活に組み込む
生活力を育てるには、日常の中に「役割」を持たせることが大切です。
次男には以下のことを少しずつ任せてきました:
- ✅ 朝の身支度を自分でやる(準備カードを使って可視化)
- ✅ 夕食の後片付けの一部を手伝う(拭く・片付けるだけでもOK)
- ✅ 家族との買い物で品物を探す係に(人とのやりとり練習)
- ✅ 兄や父、母とたくさん会話する(話を整理するトレーニング)
「できて当たり前」と思わず、
“本人なりの達成”を喜ぶスタンスを大事にしました。
✍ 親としての気づき|「知能が低い=一生のハンデ」ではない
次男は小1でIQ84と判定され、知的の支援級に在籍。
その時、支援級の先生から「普通に高校進学なんて…」と笑われたこともあります。
でも、小5の3学期の再検査でIQは113に。
毎日の積み重ねは、子どもの力を確実に伸ばすことを証明してくれました。
⭐️IQが生活によって上がるなんて知りませんでした!!
急に上がった訳ではないのは生活を振り返ってよく分かります。徐々にいろんなことを理解できるようになったなあ・・と思います。
・簡単な指示が理解できない、いちいちゆっくり説明しないとこちらの言っていることが聞き取れない・・これがいつの間にか気にならないようになっています!
・算数の文章問題が全く理解できないで、計算問題なら解けるのに文章問題は一問もできなかったのがいつの間にか苦もなくできるようになっています!
・漢字は部首と作りがバラバラ、カタカナの字の形が普通とは全然違っていて、見え方が違うんだろうなあ・・と思っていたのがあまり気にならないような字を書くようになっています。(これは服薬のせいかもしれないな、と少し思います。)
もちろん特性は強く、これからも課題もたくさんです。
🔚 まとめ|“できるように”ではなく、“できる形を探す”
発達障害のある子どもにとって、「努力」や「頑張る」はときに酷です。
でも、親の工夫で“頑張れる形”にしてあげれば、
子ども自身の力で成長していける道がきっと見えてきます。
・1日5分でもいい
・1つだけ覚えてくるでもいい
・一緒に取り組むことからでもいい
親も無理せず、気楽に、
でも「徐々に成長している!きっかけがあればびっくりするような変化が見られる」と信じて、日々を積み重ねていきましょう。
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