🟠「年中で自閉症診断・IQ84」だった次男が、少しずつ歩んだ“生活と学習の安定”(次男)

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🟠 年中で診断。自閉症と多動、不眠との日々

次男は年中の頃に自閉スペクトラム症(ASD)の診断を受けました。

当時は多動が非常に強く、玄関の鍵を開けて勝手に外へ飛び出してしまうこともしばしば。行方不明になりかけたことも一度や二度ではありません。

夜はなかなか寝つけず、夜間も何度も起きる“断眠状態”。親子ともに、身体も心も休まらない日々が続きました。


🟠 小学校入学後も続く困りごと

小学校に入学しても、困りごとは続きました。

  • 先生の指示が入らない 言われていることが理解できていない
  • 授業への集中が続かない
  • 知能検査ではIQ84という結果

学校生活に馴染むのが難しく、周囲とのコミュニケーションも苦手でした。
空気が読めない、相手の表情がわからない、会話が噛み合わない。親としても「どうしたらいいのか…」と悩み続ける日々でした。ただ長男を育てた経験から小3までになんとかすれば大丈夫。算数さえ教えていれば3年生までは勉強は遅れない、との考えもありました。

この時点では長男よりも次男の方が支援が大変、と私は判断していました。


🟠 支援級へ。服薬と家庭学習を開始

小3のときに支援級に転籍

その頃から、医師に相談し服薬治療も開始しました。薬は兄が飲んでいたものと同じものを試すことになりました。
薬は気休め程度のものだったのですが、この頃から多動は徐々に落ち着きを見せ始め、学校生活もほんの少しずつスムーズになっていきました。

同時に私が意識し始めたのが、家庭での毎日の学習です。

「ついていけるところまでは一緒に頑張ってみよう」

そう思って、夕食後の1時間を“次男の学習タイム”に固定。私もフルタイムで働いていましたが、この頃ADHDの兄は6年生で比較的落ち着いていたので次男に時間を使いました。
本人の苦手さを踏まえながら、無理のない範囲で学習を習慣づけました。兄にしたようにちょっとした自信をつけさせることも意識していました。


🟠 不眠・低身長の悩みと生活サイクルの試行錯誤

次男は依然として不眠傾向がありました。
夜になっても寝つけず、睡眠が短い状態が続きます。やっと寝ついても30分から数時間で起きるため起きたな、と思ったらトントンして寝かせる。いつも眠りが浅い様子です。

また、身長の伸びが著しく遅く、受診の結果、内分泌の専門科に通うことになりました。

睡眠・食事・運動のリズムを整えようと、家族で何度も生活サイクルの見直しを繰り返しました。

  • 夜は一緒に過ごして気持ちを落ち着ける 寝る前に動画を見ない(これがなかなか守れませんでした)
  • 夕食後にしっかり親子で会話をする
  • 学校や放課後デイでの出来事を「ひとつだけ話す」習慣をつける

言葉の整理が苦手な次男に、“伝える”練習を生活の中でゆるやかに取り入れていきました。


🟠 小5の春に見えた「安定の兆し」

小5の3月。
中学校進学のために支援級の子どもたちが受ける知能検査で、次男のIQが113という結果に。

約5年かけて、IQが29ポイント上昇したことになります。

この結果を見て、『IQて変わる物なの?』と疑問を持って、支援センターの先生に尋ねました。

その子に合った良い生活を送ってきたら、一部変化する項目があるんです。

5項目のうちの3項目がぐっと伸びていました。ただ毎日次男を見ている私にとって『知能が上がった』との実感はありませんでした。
特別なことをしたわけじゃない。けれど、毎日少しずつ積み重ねてきたことが“子どもの力”になった。


🟠 中学では通常級に進学

中学校で支援級に入ることは自動的になくなりました。知能が上がったことで知的クラスへ入る資格がなくなったのです。

でも、次男の生活での困難が変わった訳ではないため私は不安でした。

対して次男は嬉しそう。小学校でも支援級で過ごすことより通常級で過ごす時間が楽しかったから。

入学してから心配していた事、友達関係・学習・生活のうち生活は見違える様に落ち着いてきました。朝、自分で起きてくることはまだありませんが学校に行く時間を自分で決めて準備ができるようになりました。小学校の集団登校から個人登校になりましたがそれがまた次男には合っている様子。

部活にも入りました。次男は楽しくて希望いっぱいの様子です。

🟢 まとめ|「少しずつ」が、やがて大きな変化になる

年中の頃から、目立つ多動、不眠、脱走、低身長。自閉症スペクトラムの診断。
小学校に上がっても、学習・生活面に困難があり、先の見えない日々。

でも、焦らず・諦めず・穏やかに関わることを意識してきた結果、次男はゆっくりと安定した土台を築いてきました。

  • 知能は伸びる可能性がある
  • 落ち着くには“安心できる環境”と“生活習慣”が必要
  • 親の関わりが過干渉にならないよう、「寄り添う」姿勢を大切に

気長に見守れ、対応できたのはADHDの長男がいたから。小学校の生活については2人目なので対応が楽でした。次男の方が親の対応にコツがいることが多く、長男と次男が入れ替わっていたらきっと大変だったと思います。

これからも、次男の成長を信じながら、“できるようになる時”を一緒に待ってあげたいと思います。

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