「塾に行かせれば安心」「勉強さえすれば成績は伸びる」
そう信じて始めた塾通いでしたが、現実は甘くありませんでした。
長男・次男ともに、それぞれ違う発達の特性がありました。
我が家の塾選びは、まさに「失敗の連続」。
でもその経験から、やっと“子どもに合う学び方”のヒントをつかめた気がします。
✏️ 小6の冬、長男を塾に通わせた理由
長男が小学校6年生の1月、思春期に入り、家での学習が思うようにいかなくなりました。
私がついて勉強を見ることも難しくなり、早めに外のサポートを取り入れたほうがいいと考え、大手の学習塾をいくつか見学。
最終的には、長男の友達が通っている塾に決めました。
✏️ 大手塾での現実:通っても成果が出ない…
長男は塾に行くこと自体は嫌がらず、週に2回、18時半から21時まで通塾。
行きは徒歩15分、帰りは車で迎えに行くという生活がスタートしました。
中1の夏休みには「塾生必須」の夏期講習があり、約10万円の出費。
お盆以外はほぼ毎日通い、お弁当持ちで長時間勉強する日も。
……でも、成績は全く上がらない。
家ではまったく勉強せず、塾では授業を受けているだけ。
それでも「行くのは嫌じゃない」と言う長男を、親としては続けさせてしまっていました。
✏️ 個人塾への切り替え、でも…
中1の2学期、長男の友達が塾を辞めることをきっかけに、個人塾への移動を決めました。
通塾距離も近くなり、本人も「それでいい」と承諾。
新しい塾では、長男の発達特性もあらかじめ伝えました。
- テキストの問題をノートに書き写すのは困難
- 書き込み式の教材を使用してほしい
- 1日分ずつ小分けにして渡してほしい
- 英語と社会を主に5教科をと本人の希望で選択(暗記が苦手)
塾長は「任せてください」と、理解のある様子を見せてくれました。
でも、実際に教えるのは大学生のアルバイト講師。
私の希望がちゃんと伝わっているのか、少し不安が残っていました。
✏️ やっぱり伝わっていなかった…変わらない状況
通塾からしばらく経った頃、長男の塾バッグを何気なく見てみると、
ノートに小さく問題番号だけを書いて、問題を解いている形跡が。明らかに1ページの問題数が少ない・・大体2番目の問で終わっています💦
「ああ、これじゃ多分無理だな」と思った通り、宿題はやらない・遅刻も多い。
自習室を勧められて申し込んだものの、活用することもありませんでした。
それでも長男は「この塾でいい。自分に合ってる」と言って通い続け、
結局中3の秋まで在籍することに。
✏️ 最後に選んだ「動画授業塾」が大当たり
中3の秋、ようやく長男が受験勉強に前向きな姿勢を見せはじめた頃、
私は「今の塾ではもう無理」と判断し、動画授業型の塾を提案。
週1回だけ英語は継続しつつ、他教科はすべて動画授業に切り替えました。
するとこれが驚くほど合ったんです。
- 3年間の5教科を項目ごとに見られる動画
- 自分のペースで止めて、繰り返して学べる
- 画面を止めてかなり長い時間じっと見つめ続ける、独自の暗記法
今までになかった集中力を発揮し、結果、なんとか志望校に合格することができました。
✏️ 次男の塾選びでも同じ失敗を…
長男の塾通いを始めた頃、次男は小3。兄と一緒に塾を始めさせました。
次男は支援級に在籍しており、そのことは塾にも伝え、
「英語を基礎からゆっくり教えてほしい」とお願いしました。
面接では「大丈夫ですよ、先生にも伝えておきます」と安心できる言葉。
本人も「まあまあ楽しいよ」と言っていたので、そのまま通わせていました。
ところが、ある日早めにお迎えに行った際、
教室の外から授業の様子を見て衝撃を受けました。
- 周りは明らかにハイレベルな子どもたち
- 黒板をぼーっと見つめる次男
- 問題を解く時間になっても動けない
- 先生もそれをスルー
このクラスは“お受験向け”のクラスだったのです。
支援級で、アルファベットから教えてほしいと伝えていたのに…。
「こういう塾を選んでしまった私が悪かった」と反省しました。
すぐに退塾の手続きをすると、次男が言った言葉。
「よかった。ありがとう。」
今まで「嫌じゃない」と言っていたのは、私に遠慮していたからでした。
✏️ その後の個人塾と、対応の違い
次男にはその後、長男も通っていた個人塾に改めてお願いしました。
今度こそ、最初から「ゆっくり」「基礎から」という希望を丁寧に伝えました。
その後、塾長が異動となり、新しい塾長さんに交代。
この方は面談でも軽々しく安心させる発言はせず、
実際に指導する先生も固定、子どもの様子を逐一共有してくださる方。
次男は現在、この塾でゆっくり少しずつ教科を増やしながら頑張っています。
✏️ 支援対象塾も見学したけれど…
我が市には発達障害児に勧められる小規模の塾が1つあります。長男が小4のとき、その発達支援を謳う塾も見学しましたが、正直、私の印象はよくありませんでした。
- 大部屋に先生1:生徒1のペアが5組ほど
- 衝立はあるが、笑ったり、寝そべったり
- 先生もニコニコ対応しつつ“勉強”の空気はゼロ
パンフレットには「当塾で研修を受けた講師が対応します」と書かれていましたが、
私には“託児”のようにしか見えませんでした。
「発達の子に合う塾」を探す親は多い。
そこに“商機”を感じる業者もいるのかもしれません。
✏️ 塾選びに失敗して思うこと
長男も次男も、私は塾選びで何度も失敗してきました。
でも、だからこそ、ようやくわかったことがあります。
「その子に合った学び方を見つけること」
それが何より大切なんだと。
今後もし子どもにまた外部のサポートを頼る場面が来たら、
“親の直感”をもっと信じて、
子どもの様子を丁寧に観察して、
焦らず、向き合って選びたいと思っています。
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