💊発達障害の子どもと服薬|ストラテラを使った我が家の経験と思ったこと🧐

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発達障害の診断を受けた子どもに「薬を使いますか?」と医師に提案されると、多くの保護者は戸惑うと思います。「本当に必要なの?」「副作用は大丈夫?」「飲み続けるの?」――私も、長男が小3の時に服薬を始めたとき、まさにそのような気持ちでした。

今回は、わが家の経験も交えながら、発達障害児の服薬について、わかりやすく説明します。


長男に出た症状と、薬をすすめられた経緯

長男が小学校3年生のとき、担任の先生との関係がうまくいかず、学校に行くのがしんどそうな日が続きました。やがて、チック(まばたきや体のピクつき)や頭痛、吃音(きつご)などが現れ、心身ともに不安定な状態に。

病院で相談した際、医師から「薬を試してみますか?」とすすめられました。処方されたのは「ストラテラ」という薬です。

正直に言うと、そのとき私は「何に効くのか、わからない薬を飲ませていいのだろうか?」と迷いました。医師の説明はこうでした。

  • 効果が出るまでに数週間から数か月かかる
  • 効く場合もあるし、何も変わらないこともある
  • 副作用(食欲減退や眠気など)が出ることもある
  • 3か月ほど飲んで様子を見るのが一般的

まるで“試しに飲んでみる”ような印象に驚きましたが、その頃の長男のつらそうな様子に「藁にもすがる気持ち」で、服薬をスタートしました。


ストラテラとは?どういう薬?

ストラテラ(一般名:アトモキセチン)は、ADHD(注意欠如・多動症)の子どもや大人に処方される薬です。中枢神経の働きを調整し、「注意力」や「落ち着き」「集中力」を改善する効果があるとされています。

・依存性はない
・ゆっくり効果が出る(即効性ではない)
・脳内のノルアドレナリンの働きを整える
・朝に1回飲むのが基本(長男の場合は朝夕で処方されました)
・副作用としては、食欲減退、吐き気、眠気などが報告されている

あくまで、「行動を無理やり抑える薬」ではなく、本人の状態が整うことで、生活がしやすくなることを期待する薬というイメージです。


服薬してどうだったか? 我が家の記録

長男はストラテラを飲み始めて3か月、目に見えて「チック」「頭痛」「きつご」は落ち着いてきました。

ただし、同時期に担任の先生が産休で交代し、新しい担任が発達にとても理解がある方でした。長男にとって安心できる環境になったことで、不調が治まったとも考えられます。

つまり、「薬が効いた」とは断言できないのが本音です。

一方で、前から苦手だった「文章を読んで理解すること」が、少しできるようになってきたように感じました。それが成長の結果なのか、薬の影響なのかもわかりませんでしたが、特に副作用もなく、少なくとも害はないようだったため、服薬は継続しました。


効果は実感しづらい。でも「なんとなく穏やか」

ストラテラは即効性がある薬ではないため、「飲んだらすぐ落ち着く」「行動が劇的に変わる」というような効果は、わが家では感じませんでした。

・飲み忘れても特に問題は起きなかった
・飲んでいても特性自体は変わらない
・でも、なんとなく穏やかに過ごせている

そんな曖昧な感じです。

それでも、本人が大きく困っている様子もなく、「薬を飲むことで日常が安定するなら」という気持ちで、今も服薬を続けています。


他にもある発達障害児の服薬と考え方

発達障害の薬には、ストラテラ以外にも以下のようなものがあります(ここではごく簡単に紹介します)。

薬名主な対象特徴
コンサータADHD即効性があるが、依存性や副作用に注意が必要。
インチュニブADHD(落ち着きのない子)血圧を下げる作用があり、眠気が出やすい。
リスパダールASDや不安の強い子強い不安や攻撃的な行動への対応に用いられる。
エビリファイASD、不安、うつ傾向など不安の緩和や情緒の安定を目的に使われることも。

※薬は医師の診断と判断によって処方されるもので、安易に比較したり「この薬が良い」とは言い切れません。

⭐️次男は一度コンサータを試しましたが特に変化がなかったため1ヶ月くらいで中止になりました。


まとめ:服薬は「万能な解決策」ではないけれど…

発達障害の子どもに薬を使うことは、とてもセンシティブな選択です。

私自身、薬に抵抗がなかったわけではありません。むしろ、「薬を使う=何かが間違っているような気がする」と感じました。一方、この症状が薬で劇的に改善するのでは、との期待もありました💦

実際、あの頃私の心に余裕があったら薬は試さなかったかもしれません。しかし、試してみてこわい物ではないことがわかりました。服薬に踏み切ったことで、少しでも長男の負担が減ったのならよかったと思っています。

効果が見えにくくても、悪くはなっていない。飲まなかった時と比べることはできませんが、「試してみた経験」が私自身の安心につながったのも事実です。

服薬は「治す」ためではなく、「今を生きやすくするための補助」だと思っています。医師との相談や環境とのバランスを取りながら、子どもと一緒に探っていく。柔軟に考えて良いと思います!

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