「学校・病院・センターが連携してくれると言うけど、実際は全然伝わっていない」——そう感じたことはありませんか?
我が家もまったく同じでした。でも途中から、「待っていても変わらない。自分が動くしかない」と気持ちを切り替えたことで、支援の質が大きく変わっていきました。
今回は前編に続き、小学校時代の支援機関との関わり方、支援級との連携、そして「親が育ちの道筋を描く」ことの大切さについてお話しします。
🟠 「連携しています」なのに、何も伝わっていない現実
センターに幼児期からの記録があるはずなのに、小学校へは引き継がれていない。病院・学校・センターはみんな「連携して支援します」と言うのに、実際には親が一から説明しなければならない——。
仕事を休んで各所に足を運び、相談する。でも「よく頑張ってきましたね」「お母さんの力が素晴らしい」と頷かれるだけで、一歩も前に進まないもどかしさ。「話を聞いてもらう場」ではなく「具体的に動いてもらう場」が欲しかったのに、それがなかなか得られませんでした。
そこで私が取った方法は、「待つのをやめる」ことでした。親が具体的にお膳立てをして、実際に動いてくれそうな先生に、丁寧にお願いしていく。そのスタンスに切り替えてから、少しずつ前に進めるようになりました。
🟦 支援級との連携——親が「具体的に動く」ことで変わった
次男が小3の時、支援級で週1〜2時間、個別学習の時間をもらえるようになりました。担任の先生が次男を気にかけてくれたのがきっかけです。
でも最初は、先生が次男の得意・苦手をうまく把握できていなかったこともあり、カタカナと漢字の繰り返し練習、時計の問題ばかりが続く状況でした。何ヶ月も同じ内容で進展がない……。
そこで私は、先生へのお願いをまとめて丁寧に伝えました。
–>- 漢字・カタカナは「大体の形が合っていれば良い」としてほしい(見え方の特性があるため)
- 時計の問題は1回の授業で1題、確実に理解できるよう説明してほしい
- 残り時間は国語の文法・話し方教材(私が選んで持参)を使ってほしい
「手間を省いてあげること」と「具体的にやることを示すこと」——この2つを意識したお願いにしました。先生からは「具体的に言ってもらえると助かります」と言ってもらえて、その後の授業の質が格段に上がりました。
🟦 病院・放課後デイとの関わり方
次男は小学校から医療機関にもかかっていました。診察は月1回ほどでしたが、「学校での様子」「家での変化」を毎回メモにまとめて持参するようにしました。口頭だけでは時間も限られるので、「先生が読みやすい形でまとめる」ことを意識しました。
放課後デイは複数見学して、次男のペースに合いそうな場所を選びました。「療育っぽいか」より「本人が嫌がらないか」を基準にしたのが正解でした。嫌がる場所に無理やり通わせても定着しないし、本人の心が折れてしまうからです。
支援機関と上手に関わるためのポイントは3つです。
- 情報は親がつなぐ:機関同士が連携してくれることを期待せず、親が情報を整理して各所に共有する
- お願いは具体的に:「よくしてほしい」ではなく「こういうことをしてほしい」と伝える
- 先生の負担を減らす工夫:教材の持参・メモの事前送付など、相手が動きやすい形にする
🟩 継続学習の「軸」——スマイルゼミが果たした役割
支援機関との連携と並行して、家庭学習の継続も重要でした。学校の支援時間は限られていて、家での積み重ねなしには力がつかないからです。
次男が小3から取り組んでいたスマイルゼミは、この時期の継続学習の軸になっていました。タブレットでアニメーションを見ながら進められるので、「次も続けたい」という気持ちが自然と生まれやすい。
- 学習ペースを自分でコントロールできるので、不安が少ない
- 達成感が視覚的にわかりやすく、自己肯定感に繋がりやすい
- 親が確認できるので、サポートのタイミングがつかみやすい
支援機関でのサポートと家庭学習の両輪があってこそ、次男のIQが84から113へ上がる成長につながったと感じています。
📝 まとめ:親が「育ちの道筋」を描いていくということ
診断の有無に関わらず、「気づいた時がスタート」。大まかな計画を持って動くことが大切だと、この経験を通じて強く感じました。
- 学校の仕組みを知り、「自分の計画に沿ってお願いする」意識を持つ
- 支援機関とは「情報共有のパートナー」として関わる
- 家庭学習を継続できる環境(子どもが嫌がらない形)を整える
- 完璧を目指さず、「今日できること」を一つひとつ重ねる
親が学び、関わり、立ち回ることで、支援の質は大きく変わります。「大事な小学校の6年間を、せっかくだから有効に活かしてほしい」——そう思いながら、私は動き続けました。
次の記事では、中学入学後に思春期と重なって状況が大きく変わってしまった長男の話をお伝えします。
「支援機関」って、どこのことを指すの?
「支援機関と連携してください」と言われても、最初は何がどこにあるのかさっぱりわかりませんでした。学校の先生、医療機関、福祉サービス——それぞれが別々に動いていて、「誰が中心になってまとめてくれるの?」という疑問が常にありました。
正直に言うと、誰も自動的にまとめてくれません。親が意識してつなぎ役になる必要がある、というのが現実です。
小学校時代に関わった主な支援機関
学校側:担任・支援コーディネーター・通級担当
この3者の連携が学校内の支援の軸になります。担任だけに任せず、コーディネーターに「橋渡し役」をお願いすることで情報が共有されやすくなりました。
医療:発達専門の小児科・児童精神科
診断や薬の相談だけでなく、「学校にこう伝えてほしい」という意見書を出してもらえることも。主治医に「学校への一言をお願いできますか」と聞いてみると、動いてもらいやすくなりました。
福祉:放課後等デイサービス・相談支援専門員
放課後デイは単なるお預かりではなく、SST・運動・学習支援など専門的な関わりをしてくれる場所です。相談支援専門員は「福祉サービスを使いたいけどどこに頼めばいいかわからない」という最初の相談窓口になってくれます。
「個別の教育支援計画」を活用する
小学校では、支援が必要な子には「個別の教育支援計画」が作られます。これは年度ごとに目標や支援内容を整理した書類で、担任が変わっても引き継がれます。
次男のものを初めて見たとき、「こんな書類があったんだ」と驚きました。もっと早く内容を確認して、親からの意見を入れておくべきだったと反省しています。毎年度の作成時に「保護者の意見欄」に書いてもらえるよう積極的に関わるのがおすすめです。
支援の「つなぎ目」でこぼれ落ちないために
小学校から中学校への進学、担任の交代、支援機関のスタッフ異動——こういった「つなぎ目」で支援の情報が途切れることがよくあります。
- 子どもの特性・有効な声かけ・苦手なこと、をまとめた「お子さんのプロフィールシート」を自分で作って持っておく
- 進学時に前の担任から次の担任への「引き継ぎ面談」を設定してもらうよう依頼する
- 関わる支援者に同じ情報を渡して、「チームとして動いてほしい」と伝える
こぼれ落ちを防ぐのは最終的に親の役割です。大変ですが、その積み重ねが子どもの安定した支援環境を作ります。
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