「うちの子、こういう特性があるので、配慮していただけますか?」
そう伝えたはずなのに、数日後に聞こえてくるのは、
「ちゃんと座っていません」
「提出物を出していません」
「声をかけても反応が薄くて」──。
先生に伝えたつもりなのに、全然わかってもらえてない。
そんなモヤモヤを抱えたこと、ありませんか?
発達に特性がある子どもを育てていると、
学校とのやりとりは避けて通れない課題です。
今回は、私自身が「伝わらなかった経験」と、「変化が起きたきっかけ」について書いてみます。
🤝「分かってくれてるはず」が、通じていなかった
長男が小学校に入ったばかりのころ、私は先生との最初の面談で、
・過敏なところがあること ストレスが溜まるとチックや頭痛が出ること
・緊張すると固まってしまうこと
・大きな声や叱責に強く反応すること
をお伝えしました。
でも、担任の先生からは、
「(席に座って授業の邪魔をすることがないから)全然大丈夫ですよ」
「(聞き漏らしや忘れ物があると)本人のやる気の問題かと…」と。
先生の目には、ただ“反応の悪い子”にしか見えていないようでした。
こちらとしては、
「説明したよね?」「先生も“分かりました”って言ってくれたよね?」
と思っていたのですが、どうやら“伝わっていない”のと同じだったようです。
🤝学校の先生は「ものすごく忙しい」存在だった
ある支援センターの相談員さんが教えてくれたのは、
「先生方は、毎日何十人もの子を見ていて、どうしても個別の事情を優先しにくい面がある」
という現実。
特性のある子どもがクラスに一人いるだけで、担任の先生の負担感は大きくなるといいます。
一方で、親にとっては“我が子ひとり”のこと。
当然、温度差が生まれやすくなります。
🤝どうしたら「伝わる」ようになるのか?
私はあるときから、「話して分かってもらう」だけではなく、
“伝わるかたち”を意識するようになりました。
1. 伝える情報を紙にまとめる
・子どもの特性
・家庭での対応方法
・学校で困っていること、配慮してもらえたら嬉しいこと
このような情報をA4一枚程度にまとめて、簡潔に共有するようにしました。
特に先生が学年持ち上がりで変わったタイミングでは、「申し送り」として渡すと、先生もありがたいと感じるようです。特に『授業の初めに軽く机を叩いて注意を向けてください』具体的な内容なら実行してくれることが増えます。
2. 「お願い」というより「共有」に近い姿勢で
正直、伝えたいことがたくさんあると、つい「こうしてほしい!」「なぜ分かってくれないの?」という思いになりがちです。
でも、経験的に、先生と壁ができてしまう一番の原因は“対立構造”です。
私は意識的に、
「先生も大変な中で見てくださってると思います」
「親としても、どうしたらいいか試行錯誤中です」
と、“一緒に考えていく”というスタンスを大事にしました。
3. 子どもが体調不良や変化を見せたらすぐ共有する
うちの子は、学校でうまくいかないことがあると、
夜にチックが出たり、頭痛を訴えたりすることがありました。
それを先生に「家でこういう変化が出ていて、ストレスがあるようです」と伝えると、
「そうだったんですね。最近少し様子が変だと思っていたんです」
と、ようやく“学校側でも気にしてくれるきっかけ”になることがありました。
家庭と学校は“つながっている”という意識を持ってもらうことが大切だと感じました。
🤝結果的に「伝わるようになった」きっかけは…
・A4メモでの共有
・担任の先生と年数回の面談(希望制)
・大学病院の発達外来で診断がつき、支援センター経由で学校とも連携が取れたこと
このような「複数の流れ」が重なって、ようやく学校の対応も変わっていきました。
🤝まとめ:信頼関係は「一方通行」から始まる
私は今も、先生にすべてが伝わっているとは思っていません。
ただ、**「一方的に言う」→「少しずつ伝える工夫をする」**に変えたことで、
学校との信頼関係が少しずつ築けてきたと感じています。
もちろん、すべての先生が同じとは限りません。
中には理解のある先生もいれば、そうでない人もいます。
ちなみに学年が変わり先生が変わるとリセットされることが多いため、学年の最後には『来年も同じスタイルで先生とやり取りしたいです』と伝えた上で次の学年の5月位頃に最初の面談をお願いしています💦
→🌷【発達障害と叱り方】本に書いてある通りじゃハマらない…わが家で見つけた「声かけの工夫」☺️
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